感想(ネタバレあり)
精霊幻想記第11話の主な内容をまとめると下のようになります。
- セリアと父親のクレール伯爵が久しぶりに対面
- セリアとリオが4年ぶりの再会
- セリアがシャルルの奥さんたちにいびられる
- セリアとクリスティーナが会話
- セリアとシャルルの結婚式が始まる
- リオが結婚式のパレードに乱入
今回はクライマックス直前で寸止め食らった感じ。
リオが結婚パレードに乱入して良いところだったのに。
「お楽しみは最終回で」ということなんでしょう。
さて今回の仇役であるシャルル。
ホントに気持ち悪い(褒め言葉)。
ヘイトを集めてくれるという点でシャルルは満点に近いと思いますわ。
結婚前にセリア襲って「ぐへへ」展開やってくれたら満点だったのですが、初夜を大事にしているところでマイナスです。
仇役がそんな悠長なことしてはいけません。
作画的には良くもなく悪くもない感じ。
まあ、次回は今回以上に見せ場ばっかりなので、そっちにマンパワーや予算を温存しているのでしょう(と思いたい)。
第10話の感想記事を読みたい方は以下のリンクをご利用ください。
セリアが政略結婚に応じた理由
セリアの父クレール伯爵を招いての夕食会。
久しぶりの父との再会なのにセリアの顔はすぐれなかった。
精霊幻想記第11話より引用
セリアとシャルルの結婚。
誰がどうみても政略結婚ですが、なぜセリアはシャルルと結婚しなければならないのでしょうか?
アニメ版でも簡単に説明されていましたが、原作の内容を踏まえて説明するとこんな感じ。
- プロキシア帝国との紛争でベルトラム王国が敗北
- アルボー公爵派と帝国の交渉のおかげで停戦
- 国王やユグノー公爵派の威信失墜
- アルボー公爵派が国政の実権を握る(アルボー公爵の長男であるシャルルのついでに復権)
- ユグノー公爵がフローラを連れて王都を脱出(国王が黙認?)
- クレール伯爵がユグノー公爵派と繋がっているとの噂が流れる
- クレール伯爵がセリアを嫁に欲しいと言ってきたシャルルの要求を受け入れる
ユグノー公爵派との権力闘争に勝利したアルボー公爵派が、権力をさらに強めるためクレール伯爵に踏み絵代わりに「セリアを嫁に出せ」と言ってきたのが今回の結婚の理由。
そしてクレール伯爵家がこの政略結婚に応じたのはアルボー公爵派に抵抗できなくなったからということ。
すでに国王でさえアルボー公爵派に対抗できず、アルボー公爵派の宿敵であるユグノー公爵派と繋がっているという疑いを掛けられているクレール伯爵家は存亡の危機に立たされているのです。
そりゃあ家のため、セリアも政略結婚を受け入れるでしょうよ。
セリアも伯爵令嬢。
貴族として政略結婚の道具にされるのは仕方がないという心境なんでしょう。
平民より優遇されている貴族ですが、貴族は貴族でいろいろ面倒ですわ。
リオとセリアが4年ぶりの再会する
食事会の後自室に戻ったセリア。
リオへの想いを立ち切るため、リオからの手紙を燃やそうとした時、侵入者に気付く。
その侵入者は…。
精霊幻想記第11話より引用
明日は結婚式という時にセリアの前に現れたリオ。
セリアは嬉しかった半面、心が大いに乱れたことでしょう。
実家であるクレール伯爵家のために人身御供になることを受け入れたのに。
セリアとしては「来るならもうちょっと早く来いよ」という気分だったかもしれません。
今更結婚式を中止にする訳にはいきませんし、リオと一緒に駆け落ちするのもダメ。
仮に駆け落ちしたら、クレール伯爵家はアルボー公爵派からどんな仕打ちを受けるかわかりませんからね。
家のために自分の心を偽る。
そしてリオを拒絶したセリア。
健気ですねぇ。
これは誰が何と言おうとメインヒロインですわ。
シャルルの奥さん達との対面とクリスティーナの訪問
結婚式当日。
シャルルから6人の夫人たちを紹介されるセリア。
第一夫人であるテナシナにいびられてる最中、セリアを祝うためにクリスティーナが現れる。
精霊幻想記第11話より引用
ベルトラム王国の上流階級は一夫多妻制であり、シャルルも当然セリア以外の奥さんがおりました。
それも6人も。
当然6人の奥さんたちはセリアを良く思っておりません。
伯爵令嬢であり、おまけにシャルルがゾッコン。
そりゃあ、セリアをいびりたくなるでしょうよ。
ただそれも長くは続きません。
セリアの教え子だったクリスティーナがやってきたのです。
シャルルの第一夫人も王女であるクリスティーナの前では何にもできず。
リオに対する態度でクリスティーナのことをよく思っていない視聴者は多いかもしれませんが、今回は素直にグッジョブだと思いますわ。
精霊幻想記第11話より引用
原作でクリスティーナはセリアへ以下の言葉を送ります。
「もし先生がこれから先の人生であの頃の笑顔を取り戻すチャンスに恵まれるのなら、私はそれを迷わず物にすべきだと思います…その時は可能な限り助力することを誓います」。
ここでクリスティーナが言いたいのは「チャンスがあればそれを逃すな」ということなんでしょう。
家よりも自分を大事にしろという意味もあるかも。
リオのことが忘れられないセリアにとって、この言葉は結構大きかったと思います。
ただなぜかアニメ版では一番大事な強調部分は全カット。
クリスティーナのセリフの意味合いがだいぶん違うようになってました。
アニメ版だとクリスティーナが手助けするという意味になっちゃってますよね。
たぶん意図的に変えたのでしょうけど、クリスティーナの良いセリフが改変されてちょっと残念です。
改変といえばもう1つ。
リオがセリアの部屋に潜りこむ直前のところでセリアが以下のように喋るシーンがあります。
「たぶん私はリオのことが…」。
原作ではこの先もセリアのセリフがあるのです。
「たぶん私はリオのことが好きだったんだろうなあ。あの頃に気付くことができれば良かったのに…」。
セリアの恋心がハッキリとわかるところなのに、あえて曖昧に。
続く言葉がだいたい予想できるし、このあとリオに、
「じゃあ、リオが私を貰ってくれる?」
というセリフがあるので、繰り返しになる感じなのであえて削ったのですかね?
個人的に原作の好きなシーンなので、そのまま使って欲しかったですけど。
リオが結婚式のパレードに乱入
始まったセリアとシャルルの結婚式。
馬車の上でアイシアから念波を送られたセリアはアイシアの言葉に従い沿道を見るとそこでリオを見付けてしまう。
精霊幻想記第11話より引用
学院時代安らぎをリオに与えてくれたセリア先生。
そんなセリア先生の意に沿わない結婚を認める訳にはいかない。
リオからすればそんな気持ちなんでしょう。
セリアに部屋を追い出された後、情報収集を行い、セリアの置かれた現状を理解したリオ。
あとは実力行使のみ。
さあ、リオの花嫁強奪作戦が始まりました。
しかし今回は始まっただけ。
ホント良いところで終わっちゃいましたわ。
精霊幻想記第11話を視聴し終わって
次回で本作も最終回。
次回はセリア先生強奪がメインになりそうですが、それ以外にも何かありそう。
第4巻のあの話が最後の最後にあるかもしれません。
次回も見逃せませんわ。
第12話の感想記事はこちらから。