感想(ネタバレあり)
いよいよヤン一党VS帝国軍の戦いが始まります。
今回もヤンの魔術は健在。
メックリンガー、ビッテンフェルト、そしてファーレンハイトを手玉に取るその手腕は本当に恐ろしいです。
帝国軍がヤンに勝つの無理じゃね?
第78話の感想記事を読みたい方はこちらのリンクをご利用ください。
銀河英雄伝説(旧OVA版)第78話「春の嵐」の感想 「決戦目前!二人で語りあった最後の夜」
第78話ではヤンとユリアンの会話のシーンが印象的でした。
ユリアンももっとヤンと話をしたかったでしょうねえ。
メックリンガー艦隊を無力化させることに成功
旧同盟領側からビッテンフェルト艦隊とファーレンハイト艦隊が侵攻する一方、回廊の帝国両側からはメックリンガー艦隊が迫っていました。
ヤン一党の戦力を考えれば、両面作戦は致命的。
普通なら片方に最低限の戦力を差し向けて時間を稼ぐ一方、もう一方に残る戦力を集中して叩くという作戦を取ることでしょう。
しかしヤンは別の手段を用いることにしました。
それは全戦力を持ってメックリンガー艦隊を迎撃しようとしたのです。
帝国軍が両面から迫っているのに全戦力を片方の向ける訳がない。
そういう常識的な考えに囚われたメックリンガーは出現したヤン艦隊を戦力の一部と判断。
こちらの2万隻以上の戦力を向けられるとすれば、ヤン艦隊の全戦力は5万隻規模と誤認したのです。
仮にメックリンガー艦隊が敗北してしまったら、ヤン艦隊の一部が帝国領内に雪崩れ込むかもしれない。
そうなれば帝国領は蹂躙され、最悪の場合、帝都オーディンが落とされる可能性も。
首都機能がフェザーンに移転しているので、オーディンが落ちてもそこまで致命的な損失にはならないでしょうけど、心理的効果は絶大。
そしてそれ以上にオーディンにはラインハルトの姉であるアンネローゼがいます。
アンネローゼがヤン一党の手に落ちてしまったら…。
そりゃあメックリンガーは慌てますし、戦端を開くのはマズいと考えるのが通常の思考です。
メックリンガーそこまで考えると戦端を開く前に退却することを選択します。
メックリンガーの判断は結果的に間違いでしたが、同じ立場ならほとんどの提督はメックリンガーと同じような選択肢を選ぶでしょうね。
この場合はメックリンガーがハッタリに引っかかったことを攻めるより、ヤンのペテンが一枚上手だったというべきだと思いますわ。
ビッテンフェルト艦隊とファーレンハイト艦隊が敗北
ビッテンフェルトがヤンに送った降伏勧告。
その降伏勧告の返答をビッテンフェルトが受けた後、ビッテンフェルトの元にもう一通の通信文が送られてきます。
送り主はメルカッツ。
メルカッツはヤンを裏切って帝国軍に戻りたいと。
もちろんこれはヤンの策略の一環。
ヤンの策略であるとビッテンフェルトもファーレンハイトも看破しますが、問題はすぐにバレるような策略をヤンが弄してきたか?
これはヤンが何か企んでいるに違いない。
ヤンの出方を確認するために様子を見ることにしたビッテンフェルトとファーレンハイト。
はい、見事二人はヤンの術中にハマってしまいました。
ヤンの目的。
それはヤン艦隊がメックリンガー艦隊に全戦力を差し向けている間、ビッテンフェルト艦隊とファーレンハイト艦隊が動かないようにすること。
ヤンの次の策略を警戒するあまり、ビッテンフェルトもファーレンハイトも貴重な時間を浪費してしまいました。
そしてヤン艦隊がビッテンフェルト艦隊の前に現れた時にはメックリンガー艦隊はすでに退却しており、ヤン艦隊は後顧の憂いを心配することなく戦うことができるようになったのです。
本当に恐ろしいです、ヤンのペテンは。
ビッテンフェルトもファーレンハイトも超一流と言っても過言ではない将帥です。
その二人をペテンに掛けて成功させるのですから。
イゼルローン回廊の狭さを最大限利用してビッテンフェルト艦隊とファーレンハイト艦隊を翻弄するヤン。
艦隊を自由自在に操るフィッシャーとヤンのコンビの前には帝国軍はなす術もなく気付いた時にはもう敗北寸前。
ビッテンフェルトは脱出に成功しましたが、ファーレンハイトはヤン艦隊の放火を浴びて旗艦が撃沈、そして戦死しました。
最後に見せ場があったのが救いかも。
銀河英雄伝説(旧OVA版)第79話を視聴し終わって
今回はここで終了。
ヤン・ウエンリー恐るべし。
そうとしか言えない回でしたわ。
ただヤン艦隊も損害は出てます。
戦いは第1回戦が終わってだけであり、まだラインハルトに勝った訳ではありませんから。
民主主義の芽を守るためヤンの戦いは続きます。
第80話の感想記事はこちらからどうぞ。
銀河英雄伝説(旧OVA版)第80話「回廊の戦い(中編)」の感想 「ヤンの攻勢にラインハルトが大興奮」