銀河英雄伝説旧OVA版3期後半の感想となります。
ここも重要な出来事満載。
ラインハルトによる同盟侵攻、イゼルローン再奪取、同盟滅亡、ラインハルトVSヤンの直接対決へ。
同盟ファンには辛いエピソードが続きますが、こればっかりは仕方ありませんわ。
- 銀河英雄伝説【旧OVA版】第67話「『神々の黄昏』ふたたび」の感想 「弁舌では帝国軍を止めることはできません」
- 銀河英雄伝説(旧OVA版)第68話「エル・ファシルへ」の感想 「金を借りる担保になりうるのは?」
- 銀河英雄伝説(旧OVA版)第69話「イゼルローン再奪取作戦」の感想 「見どころはED前の90秒間」
- 銀河英雄伝説(旧OVA版)第70話「蕩児たちの帰宅」の感想 「ルッツよりヤンの方が一枚上手でした」
- 銀河英雄伝説(旧OVA版)第71話「マル・アデッタ星域の会戦(前編)」の感想 「自由惑星同盟軍最後の戦いが始まる」
- 銀河英雄伝説(旧OVA版)第72話「マル・アデッタ星域の会戦(後編)」の感想 「民主主義は臣下ではなく友人を作る思想である」
- 銀河英雄伝説(旧OVA版)第73話「冬バラ園の勅令」の感想 「自由惑星同盟滅亡のお知らせ」
- 銀河英雄伝説(旧OVA版)第74話「前途遼遠」の感想 「バーミリオン会戦時の政府の停戦命令で一番安心したのはヤン自身だった」
- 銀河英雄伝説(旧OVA版)第75話「雷動」の感想 「ロイエンタールに不穏な動きあり?」
- 銀河英雄伝説(旧OVA版)第76話「祭りの前」の感想 「特殊EDのヤン艦隊側のイメージだけが残る」
- 銀河英雄伝説(旧OVA版)第77話「風は回廊へ」の感想 「将来の帝国宰相が退場」
- 銀河英雄伝説(旧OVA版)第78話「春の嵐」の感想 「決戦目前!二人で語りあった最後の夜」
銀河英雄伝説【旧OVA版】第67話「『神々の黄昏』ふたたび」の感想 「弁舌では帝国軍を止めることはできません」
感想(ネタバレあり)
同盟領への再出兵を決定したラインハルト。
目的は当然同盟の完全併呑です。
このラインハルトの決定に対して同盟政府とヤン一党はどういう決断をするのでしょうか?
ラインハルトが同盟政府の悪事を晒して大義名分を得る
同盟への再侵攻を決定したラインハルト。
でも再侵攻するには大義名分が必要です。
という訳で、ラインハルトは全宇宙に演説を行うことに。
内容はこれまで同盟の市民が知りたくても知る手段がなかった「レンネンカンプやヤンの行方のこと」。
それに加えて同盟政府が全部悪いと演説し、再侵攻したくないけどしなければならないという空気を作り出します。
ホントにラインハルト狡猾ですね。
元々はレンネンカンプが暴走したのが発端。
そっちの方が責任重大なのに、レンネンカンプより同盟政府の方が悪いとしっかり印象操作するのですから。
ヤンとビュコックの決断
「同盟領への再侵攻」、さらに「ヤンが帝国軍に降れば優遇するよ」という宣言。
この宣言を聞いたヤンとビュコックはそれぞれ決断することになります。
まずはヤン。
自分を遇してくれるという話はありがたいですが、これは同盟政府とヤンを分断する意図がミエミエ。
ヤンはともかく、同盟政府はヤンが協力を申し出てもヤンは帝国と繋がっていると疑心暗鬼に陥ってまず信じないでしょう。
これでヤンが同盟に復帰するというシナリオは完全になくなりました。
では帝国に降るか?
これも無理。
仮にヤンが帝国に降伏したらメルカッツがどうなるか?
リップシュタット連合軍の総司令官、そして銀河帝国正当政府の軍務尚書を歴任したメルカッツをラインハルトは許すことができないでしょう。
ヤンに残った選択肢はエルファシルを橋頭保として同盟でも帝国でもない第3勢力を旗揚げすること。
ヤンとして不本意でしょうけど他に選択肢がないから仕方ありませんわ。
一方現役を退いていたビュコックは現役復帰して帝国軍と戦う決意をします。
ラインハルトの演説を聞いて軍服を持ってくるビュコックの奥さん。
これが以心伝心というやつなんでしょうね。
でも奥さんも辛いでしょう。
だって今回はまず生還する可能性がない戦いになるのです。
しかし夫の決断を尊重する。
それが軍人の妻である。
そんな感じではないでしょうか?
弁舌で親征を止めることができず
同盟領へ侵攻したビッテンフェルトの前に10隻程度の同盟軍艦艇が現れます。
どうやら帝国軍の撤兵を求める使者のようでさすがに粗略に扱う訳にはいきません。
さらにビッテンフェルト自身、使者の相手をして時間を浪費しては後続のミッターマイヤー艦隊に追いつかれてしまいます。
ビッテンフェルトとしては自分だけで同盟を滅ぼそうと考えているのでしょうね。
手柄が欲しいというよりもラインハルトに認めてほしい気持ちの方が大きそうですけど。
少し考えたビッテンフェルトは自分はヒラの提督であり、交渉のする権限がないので後続のミッターマイヤーと交渉しろと使者に伝えるとミッターマイヤーの元まで駆逐艦をつけて案内させることに。
使者であるオーデッツの方も戦争狂のビッテンフェルトよりミッターマイヤーの方が交渉しやすいと考えてビッテンフェルトの案を受け入れます。
さあ、困ったのはミッターマイヤーです。
ミッターマイヤーはビッテンフェルトと違って宇宙艦隊司令長官という軍の要職にあるので、使者と会わないということができないのです。
嫌々使者と面会することになるミッターマイヤー。
でも運が良いというか使者であるオーデッツの嫌味に部下達が激怒。
それを利用してオーデッツの弁舌を封じることに成功します。
やはりミッターマイヤーとオーデッツでは役者が違い過ぎました。
ミッターマイヤーの説得に失敗したオーデッツはフェザーンに向かい、ラインハルトと交渉しようとします。
まあ、ミッターマイヤーがつぶやいたように、ミッターマイヤーを説得できなかった奴がラインハルトを説得できる訳ありませんけどね。
ただこのオーデッツが後にロイエンタールの追い落としに一役買うことになるなんてさすがにこの時誰予想できなかったでしょうね。
銀河英雄伝説【旧OVA版】第67話を視聴し終わって
帝国軍の侵攻に対してビュコックやチュンが悪あがきの準備を始めます。
どう考えても勝てる可能性がない戦い。
でも同盟の最期を飾るために同盟の意地を示すために戦わなければいけないのでしょうね。
次回のタイトルは「エル・ファシルへ」。
ヤンが同盟から独立したエル・ファシル政府に合流し、イゼルローン要塞の奪回を図る話になります。
次回も楽しみです。
今回のまとめ三行
- 同盟の悪事がラインハルトによって晒される
- ビュコックが現役復帰
- 弁舌ではどうにもならず
銀河英雄伝説(旧OVA版)第68話「エル・ファシルへ」の感想 「金を借りる担保になりうるのは?」
感想(ネタバレあり)
同盟領への再侵攻を開始した帝国軍。
もう時間がありません。
ヤン一党はどういう決断をするのでしょうか?
まあ、タイトル見ればどうするかは一目瞭然ですけどね。
ユリアン一行の観光旅行終了
ワーレン艦隊と一緒に帝国の旧帝都であるオーディンにやってきたユリアン一行。
帝国の内情を探ろうという目的もあったでしょうけど、すでに帝都機能はフェザーンの遷都済。
さらに地球でコピーしたフロッピディスクが空き巣に盗まれるわ、ポプランが帝国軍人の奥さんと一夜を共にしようとしてその奥さんの旦那に見つかり命からがら逃げ出すわ、ロクなことがありません。
もしかして地球教潰すのに手を貸したので地球教に呪われてる?
それくらいユリアン一行は運に見放されていますわ。
ヤンはラインハルト抹殺を決断すべきだった
帝国軍の侵攻に対抗すべく、準備を進めるチュン大将。
この日はある人物たちと面談です。
相手はフィッシャー、ムライ、パトリチョフという旧ヤン艦隊の幕僚だった人達。
ヤンの退役後、バラバラにされた旧ヤン艦隊の幕僚達。
まさか自分達の元上官が逃亡する羽目になるなんて夢にも思っていなかったでしょう。
そして自分達もどうなるかと不安に思っているでしょうね。
だってヤンと共に常勝不敗を実現してきた軍人たちです。
同盟政府が元上官同様危険視しても不思議ではありません。
現に自治大学の学長であるオリベイラが作った計画だと、アッテンボローやシェーンコップをヤンと一緒に葬ろうとしてましたから。
さて今回この3人にチュン大将が面談を行った理由。
それはヤンの元に書類と商品を届ける役目を与えるためです。
書類はヤンに対する譲渡契約書、そして商品は同盟軍の艦艇5560隻。
戦力かき集めて帝国軍の侵攻に対処しなければいけないのに貴重な戦力を譲渡するなんて。
まあ、帝国軍は10万隻以上を動員できるのに対して、同盟軍はどんなに頑張っても3万隻がやっと。
まだ帝国軍の提督たちが無能だったら勝てるかもしれませんけど、どう考えても同盟軍の提督たちより優秀ですからね。
戦力でも指揮する提督の質でも負けている以上、勝てる可能性はほぼゼロ。
だったらパトリチョフが言ったようにチュン大将もヤンの元に行けばいいのですけど、総参謀長という地位にあるのでそれができないのでしょうね。
もし総参謀長が逃げだしたと知れたら、その時点で帝国軍の迎撃なんてできなくなりますから。
しかし譲渡するとしてわざわざ契約書を作るなんて手が込んでますよね。
ヤンが勝手に同盟軍の艦艇をメルカッツに渡して逮捕されたので、今度はしっかりと形式を整えたのでしょう。
そしておそらくそんな謀略を使った同盟政府への意趣返しのつもりで契約書を作ったのだと思います。
さてフィッシャーたちはチュン大将のお願いを聞き入れ、この任務を受諾します。
そのことをビュコックに伝えるチュン大将。
この時ビュコックは「民主国家の軍人らしからぬこと」を口にします。
バーミリオン会戦の時、ヤンはラインハルトを倒すべきだったと。
ヤンは政府の命令に従い、停戦しました。
これはシビリアンコントロールがしっかりと機能している証拠であり、当然の話です。
しかしその後のヤンの窮状を考えれば、この選択は間違っていたとビュコックは思ったのでしょうね。
民主国家の軍人であることを誇りにしているビュコックでさえこんな風に思ったですから、どれだけ政府のヤンに対する仕打ちが酷かったかを表していると思います。
そして同時にビュコックは予言のようなことを喋ることに。
ヤンは破れるとしたらそれはラインハルトに負けるのではなく、ヤンの拘りによって破れるだろうと。
現実主義者に見えて実は理想を現実化させているヤン。
彼なりのこだわりがあるのでしょうけど、それが彼自身の足を引っ張ると。
まあ先を知っている人間からすればそれはある意味当たってますからね。
交渉するにしても自分で行くべきではなかったのに…。
ルビンスキーの道具箱にオーデッツが加わった
前回ミッターマイヤーの説得に失敗した同盟政府の特使であるオーデッツ。
フェザーンまでやってきたのはいいけど、ラインハルトはオーデッツと会おうともしません。
ラインハルトは会うだけ無駄と思ったのでしょう。
同盟の特使なのにラインハルトに拝謁できない。
焦燥感が募っていたオーデッツの元にある人物からメモが届きます。
そのある人物というのは前フェザーンの自治領主であったルビンスキー。
どうやらルビンスキーはこのオーデッツを道具にして帝国をかく乱するようです。
次から次へといろいろ考えますね、このフェザーンの黒キツネは。
エル・ファシルに来たけどうんざりすることばかり
金も物資もない。
二進も三進も行かなくなったヤン。
そんなヤンに対してキャゼルヌは「旧フェザーンの独立商人から金を借りるのはどうか?」と進言します。
でも金を借りるとしても何か担保が必要です。
フェザーン商人だってヤンたちが帝国に勝てると判断できるだけの担保がないと。
そこでヤンが目を付けたのはイゼルローン要塞。
確かに難攻不落の要塞を担保にすれば帝国軍にも勝てるんじゃね?と少しは思えることでしょう。
そしてイゼルローンを落とすには橋頭保が必要。
という訳でようやくヤンはエル・ファシル星系に行くことを決定します。
エル・ファシルに着いたヤン一行を出迎えたのはエル・ファシル政府の代表であるロムスキー。
実はこの人、ヤンがエル・ファシル星系の民衆を脱出する計画を練ったときにヤンに会っているのですけど、当然ヤンはそんなこと忘れています。
この時のロムスキーの落胆した顔は何か可哀想ですわ。
まあ奥さんのフレデリカはしっかりと覚えていたようで、何とか場を保たせることに成功してよかったです。
これで後はイゼルローン要塞の攻略を始めるだけと思ったら、エル・ファシル政府はヤンの名声を最大限利用するためにヤンを客寄せパンダか広告塔のようにこき使います。
まあ、ヤンの存在をアピールすることによって帝国にも同盟にも手出しさせないようにするつもりなんでしょう。
その必要性はわかりますけど、既にヤンは飽き飽きしてますからね。
ヤンほどこの手の仕事に向かない人はいないと思いますが、これも大事の前の小事ってことなんでしょう。
銀河英雄伝説(旧OVA版)第68話を視聴し終わって
今回はここで終了。
ヤンが帝国軍に明け渡したイゼルローン要塞。
そのイゼルローンを返してもらう時が来ました。
帝国軍としても簡単に返すつもりはないでしょうけど、どうやって返して貰うつもりなんでしょうか?
次回も楽しみです。
今回のまとめ三行
- 旧帝都の観光旅行が終了
- イゼルローンを担保に金を借りる?
- 広告塔は辛いよ
銀河英雄伝説(旧OVA版)第69話「イゼルローン再奪取作戦」の感想 「見どころはED前の90秒間」
感想(ネタバレあり)
ラインハルトの同盟領再侵攻が始まり、同盟政府との和解は絶望的となったヤン。
そこでヤンはエル・ファシルを橋頭保としてイゼルローン要塞の再奪取を目論みます。
今回はその準備に関するお話です。
老いて朽ちるより全盛期に倒される方が良い?
同盟領を突き進むビッテンフェルト艦隊ですが、途中で同盟軍のビューフォート准将のゲリラ戦略の前に足止めをくらいます。
これに怒ったビッテンフェルトは進撃を中断してビューフォート准将の根拠地潰しを優先。
見事根拠地を潰してビューフォート准将を敗走させます。
その過程で入手した情報の中にメルカッツに関するものがあり、それによるとメルカッツはヤンの元で健在であると。
そしてメルカッツ健在の情報がラインハルトの元にも伝えられます。
自分で墓穴を掘ったと思われたレンネンカンプですが、結局彼が信じた情報が正しかったのです。
まあこんな例は滅多にないでしょうけどね。
ラインハルトも出席した作戦会議。
そこでは同盟軍のことよりエル・ファシルに合流したヤンの動向に議題に登ります。
大方の意見は「ヤンの知略もそれを生かす兵力がなければどうにもならない」というもの。
確かにその通りですが、兵がいないならいないでどうにかするのがヤンですからね。
それがわかっているヒルダはヤンを放置するようラインハルトに進言します。
ヒルダは放っておけばヤン一党は勝手に自滅すると言ってますが、本心はラインハルトとヤンが戦うのを危惧しているのです。
ラインハルトの身に何かあれば新帝国が瓦解するかもしれませんので。
しかしラインハルトの様子を観察すると明らかにヤンとの再戦を望んでいる様子。
もしヤンと戦わず、ヤンが自滅してラインハルトの敵がいなくなったらどうするか?
ラインハルトが平和な時代を生き、老いて朽ち果てる人生を送る様になるのはラインハルトにとって幸せなのか?
ヒルダの自問は続きます。
常勝の英雄の秘書官もいろいろ考えなければいけないので大変ですわ。
家出息子(ユリアン)の帰宅
エル・ファシルに到着したユリアン一行はアッテンボローと再会してヤンの元へ向かいます。
そしてその途中でカリンと出会うユリアンたち。
何か今回もポプランに対するのに比べてユリアンに冷たいというか怒っているような態度が滲み出ているのですけど。
さすがにユリアンもカリンの態度に気付いていますが、それを指摘するのは野暮ですからね。
いくらシェーンコップの娘だとアッテンボローから聞かされてもどうにもできませんわ。
さて、ユリアンは久しぶりにヤン夫妻と再会を果たします。
ユリアンのいわば家出のためにいろいろ便宜を図ったヤンですがやっぱり心配だったでしょうね。
態度からそれがわかりますわ。
やっぱりヤンもユリアンが心配だったんでしょうね。
エル・ファシル政府の横やり
急ピッチで進むイゼルローン要塞奪取作戦の準備。
しかし一つ問題が発生します。
エル・ファシル政府がヤンが奪取作戦の指揮を取るために出撃するのに待ったを掛けたのです。
キャゼルヌ曰く「ヤンがイゼルローン要塞攻略した後、そのままエル・ファシル政府の言うことを効かなくなることを危惧してヤンの出撃を渋った」とのこと。
ホント面倒な奴らですねえ。
三顧の礼でヤンを迎えた癖にヤンの反乱に怯えるなんて。
ヤンみたいな小心者が反乱なんて起こす訳ないのに。
そんな勇気がある男だったら、バーミリオン会戦の時に同盟政府の命令を拒否していたわ。
結局ヤンはが折れて、自分はエル・ファシルに居残り。
攻略部隊の指揮はメルカッツに、実戦部隊はシェーンコップに任せることで妥協を図ります。
民主主義は文民統制が基本。
それはわかっていますが、その統制する側が無能過ぎてイライラさせられますわ。
父親達の決断
メルカッツの指揮の元、実戦部隊(陸戦部隊)を統括するシェーンコップはヤン夫妻の元を訪れます。
その目的はユリアンが実戦部隊に志願してきたのでその取り扱いをどうするかについて。
ユリアンはヤン夫妻の養子のようなもの。
そのためシェーンコップも一応ヤン夫妻にどうするか確認する必要があったのでしょう。
養子とは言っても大事な息子。
ヤンの本心を言えば行かせたくないはずですが、ヤンはその可否をシェーンコップに任せます。
ヤンは私人(養父)としての自分より公人(司令官)としての自分をとったのでしょうね。
ヤンは司令官であり、その力を使えばユリアンを危なくないところに配置することができます。
でもそれをやったらヤンがこれまで批判してきた権力者と一緒になってしまう。
ヤンはそれを一番に考えたのかも。
ヤンの返答に満足顔のシェーンコップはユリアンの履歴が書かれたページにマル印を付けます。
実際のところ、地球で陸戦を経験したユリアンは喉から出が出る位今回の作戦に欲しい人材ですからね。
実戦指揮官とすればそりゃあ出撃させますよ。
ヤンの執務室を出たシェーンコップはアッテンボローと鉢合わせし、話はカリンのことに。
アッテンボローに「カリンは美人かどうか?」聞いてくるシェーンコップ。
そしてアッテンボローは美人だと答えるとファイルのカリンのページにでっかくバツ印を。
ヤンとシェーンコップ、二人の親の考え方がよくわかりますね。
コリンの志願を却下したことで後からシェーンコップはカリンから文句を言われることになりますが、自分の子供を戦場に立たせたくないというのは親として当たり前。
娘に危険なことをさせたくない。
シェーンコップも普通の親なんですね。
自由惑星同盟宇宙艦隊最後の出撃
メルカッツ率いるイゼルローン要塞攻略部隊がエル・ファシルを出撃している頃、
同盟の首都星ハイネセン宙域ではビュコック元帥率いる同盟軍宇宙艦隊が出撃しようとしてました。
相手はラインハルト率いる数万の大艦隊。
一方同盟軍はヤンに一部の艦艇を譲渡したので、おそらくランテマリオ会戦の時より少数の艦艇しかいないはずです。
生きてハイネセンに帰ってくる可能性ほぼゼロの無謀な出撃。
しかし自由惑星同盟という国家の最後の意地を見せるため、そして同盟市民に同盟は命数を使い果たしたと認識して貰うために必要な出撃なんだと個人的には思います。
いつの間にかBGMが消えてビュコックの声と艦艇のエンジン音だけの中、ナレーションで告げられる自由惑星同盟軍最後の宇宙艦隊の出撃。
何気ないシーンと思う方もいるでしょうけど、個人的には銀英伝の中で屈指の名シーンだと思っています。
このシーンに勝っているのは回廊の戦いが始まる前の特殊EDぐらいかと。
ともかくこのED前90秒間ぐらいの演出はまさに神演出だと思います。
銀河英雄伝説(旧OVA版)第69話を視聴し終わって
今回はここで終了。
次回はイゼルローン要塞の攻防がメインとなります。
1度イゼルローン要塞を奪ったことがあるヤンですがもう同じ手は使えません。
さらに前回と異なり、今回イゼルローンの司令官はルッツですからね。
生半可な作戦では奪うことはできません。
さあ、ヤンはどんな魔術を繰り出すのか?
次回も楽しみです。
今回のまとめ三行
- ユリアンもエルファシルへ
- 息子と娘を戦場に立たせるかどうか?
- 最後の宇宙艦隊の出撃
銀河英雄伝説(旧OVA版)第70話「蕩児たちの帰宅」の感想 「ルッツよりヤンの方が一枚上手でした」
ビュコック率いる最後の同盟宇宙艦隊が帝国軍迎撃のためハイネセンを出撃。
それと同じころ、ヤンが後方から指揮するイゼルローン要塞再奪取作戦が開始されます。
内部潜入によってイゼルローン要塞を落としたことがあるヤンですが、現在の要塞司令官であるルッツは当然その警戒をしているはず。
ヤンはどのような方法でイゼルローン要塞を奪うつもりなんでしょうか?
二つの命令でルッツは大混乱
新年が明けて帝国軍もヤン艦隊もお祝いムード。
これから戦いに望む雰囲気ではありませんね。
まあ、次の戦闘で戦死するかもしれないので生きているうちに楽しみたいという気持ちがあるのかもしれませんが。
相反する二つの命令で大混乱に陥らせる
新年のお祝いが終わったところでヤン艦隊はイゼルローン攻略作戦を開始します。
と言ってもまずは下準備です。
現在イゼルローン要塞にはルッツ艦隊が駐留しています。
その数1万5000隻。
寄せ集めな上に数でも負けているヤン艦隊が正面からぶつかってもこれに勝てる見込みはありません。
そこでヤンが考えたのは「艦隊を要塞から引き剥がす作戦」。
ルッツは標準以上の能力を持った提督です。
以前ヤンがペテンにハメたシュトックハウゼンやゼークトのように単純な馬鹿ではありません。
そこでルッツを誘導して「ヤンを罠にハメよう」とルッツが考えるように仕組んだのです。
ルッツに元に相反する二つの偽の命令を送るバグダッシュ大佐。
出撃命令と出撃不可命令。
普通なら一方がラインハルトからの命令、もう一方がヤンの偽の命令と考えるはず。
そしてヤンにとってどっちがメリットが多いかと考えれば当然出撃させた方。
という訳でルッツは「出撃命令がヤンの偽の命令」と決めつけてしまったのです。
だったらそのまま出撃しなければ良かったのですけど、ヤンを倒す絶好のチャンスと誘導されたルッツの選択肢は一つだけ。
ヤンを逆に罠にハメようとあえて艦隊を出撃させることにしました。
ルッツ艦隊が出撃して、隠れているヤン艦隊が出てきたらルッツ艦隊は反転。
そしてルッツ艦隊とイゼルローン要塞のトールハンマーでヤン艦隊を挟み討ちにする。
まさに負ける訳がない手堅い作戦。たぶんルッツはそう思ったのでしょうねえ。
でもルッツはもう少し考えるべきでしたわ。
例えルッツ艦隊が出撃してもトールハンマーは健在。
ヤンがトールハンマーの存在を無視する訳ないと。
「ヤンならばきっと何か策を仕込んでいるはず」とルッツは考えるべきでしたね。
なまじ頭が良いからヤンに術中に嵌ってしまった感じですわ。
ヤンを罠にハメるつもりがヤンにハメられた
イゼルローン要塞の正面に現れたヤン艦隊。
ノコノコ出てきた間抜け共はトールハンマーで殲滅だ!
とルッツは思っていたのでしょうけど、ヤン艦隊が意味わからん通信をイゼルローン要塞に送ったら、何とイゼルローン要塞がロックされちゃった。
そう、これこそがヤンの置き土産。
ヤンがイゼルローン要塞を放棄した時、あるメッセージを要塞が受信するとロックが掛かるように細工していたのです。
まあ、ヤンが無策で要塞攻略しようとする訳ありませんからね。
ルッツがしまったと思ってももう手遅れですわ。
要塞の制御を奪取成功
要塞内に侵入したヤン艦隊の面々は陸戦で帝国軍をバッタバタと倒していきます。
ローゼンリッタ―が活躍するのはわかりますけど、ポプランも結構白兵戦で活躍できるのですね。
地球教の施設でもそれなりに活躍していたし、パイロット首になってもローゼンリッタ―に入れてもらえそうです。
要塞に侵入を果たしたユリアンたちは要塞の第4制御室を占拠します。
司令室を奪われた訳ではないので帝国軍はまだまだ余裕でしたが、実はヤン艦隊の目的地は指令室ではなくこの部屋だったのです。
実は第4制御室からイゼルローン要塞のロックを解除した上で要塞を制御できるように細工しており、解除のパスワードを入れてロックを解除。
これでトールハンマーの制御も全部頂き。
そしてトールハンマーが急いで戻ってきたルッツ艦隊を直撃。
これにて勝負ありです。
しかしまあ、ここまでいろいろ仕込んでいるなんて。
ホント酷いペテンです。
騙されたルッツが可哀想に感じます。
ヴェーラー中将の自決ですべて終了
要塞内部にはまだヤン艦隊以上の帝国軍兵士が残っていましたが、要塞の制御を奪われ、頼りの味方艦隊は要塞主砲で要塞に近づけない。
士気がどん底に落ちた以上、もう勝てる見込みはなくなりました。
ルッツ配下でルッツから要塞の防御を預かったヴェーラー中将は、それを感じとり、帝国軍の兵士の安全な退去を条件に降伏を申し出ます。
そして全責任を負ってヴェーラー中将は要塞の指令室で自決しました。
血で席が汚れないようにシーツを敷いて自決。
これは中々できることではありません。
よほど几帳面だったんでしょうね。
ヴェーラー中将自身は要塞から艦隊を出撃させることに反対したのにその責任を取って自決しなければいけないなんて…。
不条理ですが誰か責任を取らなければいけませんからね。
銀河英雄伝説第70話を視聴し終わって
今回はここで終了です。
策士としてはルッツよりヤンの方が一枚も二枚も上手でしたね。
つ~か、イゼルローン要塞を放棄した時点でこんな仕掛けしてとは。
確かロイエンタールは爆弾以外に何かやっているかも?と言ってましたが、その通りだったという訳です。
イゼルローン要塞を奪われ、そしてトールハンマーで艦隊を叩かれ、ルッツはホントついてませんね。
これでヤンにやられた帝国軍の提督の中にルッツも入ることになりました。
これでまだヤンに負けてないのは、メックリンガーとファーレンハイト、そしてケスラーだけとなりました。
ケスラーもう艦隊の指揮を取ることはないでしょうから除外するとして、メックリンガーとファーレンハイトはこのままヤンに負けることはないのでしょうか?
そっちの方も気になります。
さて次回のタイトルは「マル・アデッタの会戦(前編)」。
同盟軍と帝国軍の最後の会戦となります。
帝国軍の勝利は動かないでしょうけど、同盟軍は一矢報いることができるでしょうか?
次回も楽しみです。
今回のまとめ三行
- イゼルローン要塞攻略戦始まる
- 罠にハメるつもりがハマっていた
- イゼルローンが元の持主のものに
銀河英雄伝説(旧OVA版)第71話「マル・アデッタ星域の会戦(前編)」の感想 「自由惑星同盟軍最後の戦いが始まる」
感想(ネタバレあり)
無理に戦う必要がなかった戦い。
それが今回のマルアデッタ星域会戦です。
ラインハルトの副官シュトライトが会議で話したように、戦力的に遥かに優位にある帝国軍は一軍で同盟軍を牽制。
残りの一軍で首都星ハイネセンを落とすことだってできたはず。
しかしラインハルトはそうしようとはしませんでした。
それはこの戦いで同盟軍を殲滅し、同盟の滅亡という事実を同盟市民に知らしめることができること。
そして純粋に「ビュコックからの挑戦」を真正面から受けたかったためではないでしょうか?
老提督が命を課して出してきた挑戦状。
ラインハルトの性格から考えて受けない訳にはいきませんので。
会戦の前日
偵察艦の情報から、同盟軍はマルアデッタ星域に布陣。
その数は2万隻前後と判明します。
この報せを聞き、帝国軍の若い提督たちの間には楽勝ムードが漂い始めてたようです。
敵の数が少なければそれだけ勝率があがります。
そして昨年ランテマリオ会戦でビュコック率いる同盟軍を一度は完膚なきまでに叩いていますからね。
そういうこともあって若い提督たちは同盟軍を甘く見ているのでしょう。
その一方、ミッターマイヤーやロイエンタールのような軍の重鎮たちは警戒感を高めます。
数が少ないということは敵が窮鼠となる可能性がありますからね。
そうなれば帝国軍にどれだけ議性が出るかわかりません。
その頃同盟軍の方ではビュコックが作戦を練っています。
おそらく自分の最期の戦い。
それにつき合ってくれるラインハルトを失望しないようなものにしなければならないと考えているようです。
でもこの戦いのために多くの人が死んでいく。
自己満足のために多くの兵士を巻き込むのですからビュコックの中では葛藤もあるでしょう。
それを察したチュン大将は、ビュコックに来世は医者になればいいと伝えます。
戦う前から来世の話をするなんて。
縁起が悪いですけど、戦死するのは確実ですからねえ。
この戦いで戦死すれば、ヤンかラインハルトが戦場に倒れる姿を見ることはないし、自由惑星同盟の滅亡を見なくて済む。
ホント戦う前にこんなことを考えるなんて普通ではありえませんが、これがビュコックの本心なんでしょうねえ。
マルアデッタ星域の特性を使って同盟軍が善戦
マルアデッタ星域は大規模な小惑星帯を持ち、その小惑星帯の中に細い1本の回廊が存在します。
同盟軍はその回廊の入り口に布陣。
おそらく同盟軍はこの回廊に中に帝国軍を誘い込んで
各個撃破するつもりなんでしょう。
回廊は狭く、帝国軍は戦力差を生かすことができないので。
帝国軍の先鋒はグリルパルツァーとクナップシュタイン。
両人共にレンネンカンプの旧部下です。
同盟政府に見殺しにされたも同然のレンネンカンプの旧部下に先鋒を命じたのは、レンネンカンプの仇を討ちたいという両人の心情をラインハルトが最大限活用するつもりなんでしょうね。
でも両人とも所詮はまだまだひよっ子。
老練なビュコックの相手をするのはちょっと無理でした。
回廊内に引き込まれたグリルパルツァーの艦隊は、恒星風を利用した同盟軍の猛攻を支えらずに回廊の外に撤退。
またファーレンハイト艦隊が同盟軍の後背に回ることをバレないように陽動を命じられたクナップシュタインは同盟軍が回廊に仕掛けた機雷のため同盟軍を捕捉できません。
やっぱり帝国軍も第一線の元帥・上級大将たちとその下の大将や中将との間は能力と経験に大きな差があるようです。
さて、同盟軍の後背に回りこんだファーレンハイト艦隊ですが、実はその背後に同盟軍のカールセンの部隊がいることに気付かず、奇襲を受けてしまいます。
さらにクナップシュタインが機雷に手間取っている間に、ビュコックの本体がファーレンハイト艦隊を目がけて殺到。
ファーレンハイトは挟撃を避けるため一旦後退しますがこれも同盟の予測の範囲内。
カールセンの艦隊はファーレンハイト艦隊を追わず、そのまま帝国軍の本隊に向かいます。
これに気付いたファーレンハイトは殺到するビュコック艦隊に中央突破させた後にすぐに艦隊を再編。ビュコック艦隊を無視してカールセンの艦隊の背後を襲おうとします。
一方帝国軍の本隊の後方に回りこんだカールセンの艦隊でしたが、本隊の後方を守るのは鉄壁ミュラー率いる艦隊です。
そしてカールセンの後ろにはファーレンハイト艦隊が追い付き、カールセンの艦隊が挟撃されることに。
でもファーレンハイトの艦隊の後方にはビュコック艦隊が迫っており、このままだと今度はファーレンハイト艦隊が後方を叩かれてしまう。
と思ったら、ビュコックはファーレンハイト艦隊を無視してファーレンハイト艦隊の下方を通り、一気にラインハルトの本営に襲い掛かろうとします。
銀河英雄伝説って基本宇宙が舞台なので、3次元の戦いがメインになるはずなのにあんまりないのですよね。
通常は平面、つまり2次元の戦いばかり。
このマルアデッタ会戦のビュコック艦隊の動きは数少ない3次元を生かした戦いなので、しっかりと鑑賞しましょう。
さて突進するビュコック艦隊を抑えようとミュラーとファーレンハイトは艦隊の一部を向かわせますがその結果カールセンの艦隊に対する圧力が減少。
その隙をついてカールセンの艦隊はミュラー艦隊の防衛陣を突破します。
さあ、面白くなってきましたね。でも残念ながら今回はここで終了です。
銀河英雄伝説(旧OVA版)第71話を視聴し終わって
意外と言っては失礼かもしれませんが、ビュコック、カールセンなど同盟軍の提督たちは善戦してますね。
まあ、今回の相手がクナップシュタインやグリルパルツァーのような若造、そしてファーレンハイトのようなあんまり細かいことを気にしないタイプの提督が相手ですから。それも同盟軍が善戦した理由かもしれません。
帝国軍の中枢に殴り込みをかけた同盟軍は一矢報いることができるのでしょうか?
今回のまとめ三行
- マルアデッタ星域で帝国軍を迎え撃つ同盟軍
- 帝国軍を翻弄
- 隙をついて帝国軍の中枢へ
銀河英雄伝説(旧OVA版)第72話「マル・アデッタ星域の会戦(後編)」の感想 「民主主義は臣下ではなく友人を作る思想である」
感想(ネタバレあり)
今回でマルアデッタ会戦が決着。
勝敗は動きませんが、ビュコックは最期に気骨を示します。
ただラインハルトにそれを言ってもあんまり心に響かないでしょうけどね。
ラインハルトも臣下だけを欲して訳ではありませんので。
恒星風が同盟軍に味方するがそれでも帝国軍は倒せない
ミュラー艦隊を突破したカールセンの艦隊。
しかしラインハルトの直営艦隊の攻撃、さらに後背から追い縋るミュラーとファーレンハイト両艦隊の攻撃でタコ殴りされる状態に。
ただその後ろにはビュコックの同盟軍本隊がおり、マルアデッタ星域の恒星風を利用して再攻勢に出ます。
これが成功し、帝国軍の一部を突破。
でもこれに気付いたミッターマイヤー艦隊に側面を突かれて万事休す。
ビュコックの同盟軍本隊の後ろにはアイゼナッハ艦隊がぴったりついており、もう二進も三進も行きません。
行方不明だったビッテンフェルト艦隊まで駆けつけ、同盟軍はさらに不利な状態へ。
そしてずっと攻撃を耐えていたカールセンの艦隊が全滅。
カールセンも旗艦と運命を共にしました。
原作ではあっさりと戦死するカールセンでしたが、この旧OVA版では自分が士官学校卒でないので苦労した話やラインハルトと戦うことができて満足したという話が入って、かなり優遇された最期となりました。
原作を持っている方は是非この旧OVA版と比べてください。
民主主義は臣下ではなく友人を作る思想である!
カールセンが戦死し、艦隊の8割を失った同盟軍。
勝敗は決しました。
このまま交戦しても意味はありません。
そこでビュコックは艦隊に離脱許可を与えます。
要は艦艇毎に勝手に行動しろということ。
まあ現状を考えれば、さっさと離脱して逃亡するでしょうけどね。
そしてその時間を稼ぐため、同盟艦隊総旗艦のリオグランデは殿(しんがり)を務めることになります。
司令官は最後まで戦場に踏みとどまる。
アムリツァ会戦の前哨戦でウランフがやったようにビュコックも味方の撤退を助けるようです。
さすがにここまで追い込めば十分。
帝国軍でもそういう空気になり、ヒルダがラインハルトに対し、敵へ降伏勧告することを進言します。
でもラインハルトはそれを受け入れません。
今更ビュコックへ降伏勧告しても受け入れないだろうし、そんなことをすればあの老人に笑われると。
この辺のラインハルトの心情がイマイチわかりませんねえ。
「降伏勧告は無駄」と本気で思っているというのが一番の理由だと予想しますが、それと同時に「降伏をビュコックが受けいれたら興ざめする」とも思ったのかもしれません。
結局、ラインハルトではなく、ミッターマイヤーが宇宙艦隊司令長官としてビュコックへ対して降伏勧告を行います。
ビュコックも同盟の宇宙艦隊司令長官。
同格の者が勧告するということで落ち着いたようです。
ミッターマイヤーの勧告に対し、ビュコックはラインハルトと話がしたいと返答。
ミッターマイヤーはその返答を受けいれて、ビュコックが座上するリオグランデとラインハルトの旗艦であるブリュンヒルトの通話回線を繋げます。
ブリュンヒルトのスクリーンに映し出されるビュコック。
ラインハルトに敬礼をした後、自分の考えをラインハルトに伝えます。
降伏はしない。
なぜなら自分は臣下にはなれないから。
民主主義は対等の友人を作る思想であり、
臣下を作るものではない。
ヤンもたぶん同じ意見であると。
降伏勧告へ拒絶。
さらに負けかけている癖に説教みたいな言葉を投げつけられたのです。
いつものラインハルトなら激おこになっても不思議ではありません。
しかしラインハルトは怒らず、横にいたロイエンタールに頷きます。
ロイエンタールの命令でリオ・グランデに集中砲火をぶつける帝国軍。
その攻撃により同盟艦隊の総旗艦リオグランデ撃沈。
ビュコックは酒を飲みながら光の中に消えました。
他人に何がわかる。
ラインハルトだって臣下だけが欲しい訳ではない。
キルヒアイスのような人間がいれば…。
帝国軍はマルアデッタ星域から離脱する際、敬礼をすることに。
勇戦した敵将に対する礼を尽くすというということなんでしょうね。
ヤンを買いかぶり過ぎ
同盟艦隊を殲滅し、意気揚々と惑星ハイネセンに向かおうとした帝国軍にイゼルローン要塞失陥の報が伝わります。
この知らせにラインハルト激おこ。
勝利の美酒をグラスごと床に叩きつけます。
そりゃあそうです。
自分達はヤンの手のひらで転がされていたかもしれないのですから。
ビュコックが帝国軍の本隊を引き付けている間にヤンがイゼルローン要塞を落とす。
そうすれば帝国軍の補給はフェザーン回廊経由だけとなります。
そしてそのフェザーン回廊の補給線をヤンに寸断されてしまったら…。
アムリツァ会戦の時の攻守が入れ替わった状態になるかもしれないのです。
帝国軍の主力はほぼラインハルトと一緒に出撃しており、それ以外の戦力は惑星ウルヴァシ―のシュタインメッツとイゼルローンから撤退してきたルッツ。
そして帝国本土にはメックリンガーとワーレンの艦隊しかいません。
現状、ヤンがどれだけの戦力を握っているか不明な状態ですので、補給線の寸断は現実味をもっているのです。
ただ当然これは偶然が重なっただけ。
それをヒルダに指摘されて少し怒りが薄れたラインハルトですが、ルッツに謹慎を命じます。
今はヤンのことを放っておくしかありません。
当初の予定通り、ラインハルト率いる帝国軍の本隊は惑星ハイネセンを目指します。
ただしゆっくりとしたスピードで。
そうすれば同盟政府内でいろいろ起こって、ラインハルトの手を煩わせることがなくなるかもしれないので。
銀河英雄伝説(旧OVA版)第72話を視聴し終わって
今回はここで終了。
ビュコックの最期は素直にカッコ良かったです。
ラインハルト相手に媚びず、もちろん命乞いもせず説教をするなんて。
ただラインハルトも最初から臣下を欲してた訳でありません。
赤毛の友人がいましたからね。
その赤毛の友人が生きていればラインハルトの考え方もまた違ったものになってたかもしれません。
さて同盟軍の最後の宇宙艦隊が消滅したことで同盟の滅亡は不可避となりました。
果たして同盟の元首であるレベロ議長はどうするつもりなんでしょうか?
今回のまとめ三行
- 同盟軍の敗北
- 民主主義は臣下ではなく友人を作るもの
- イゼルローン失陥を知り勝利の美酒が台無し
銀河英雄伝説(旧OVA版)第73話「冬バラ園の勅令」の感想 「自由惑星同盟滅亡のお知らせ」
感想(ネタバレあり)
今回はAパートがヤン一党のお話、そしてBパートが自由惑星同盟滅亡のお話です。
マル・アデッタ星域で敗北した以上、同盟の滅亡は不可避でしたが最後は後味が悪い終わり方ですね。
結局最後は内紛で滅んだという形ですから。
ビュコック元帥が意地を見せたことより、ヤンがラインハルトに降ることはないということを示した方が大きかったかもしれません。
まあ降ることはなくても、手を組むことは可能だったかもしれませんけどね。
嬉しい悲報と本当の悲報
イゼルローンに帰還したヤン一党。そのヤン一党の元に2つの悲報がもたらされます。
まず悲報1つ目。ヤン艦隊の歩く小言、ムライ中将がやってくるという話。
ムライはフィッシャーやパトリチョフと共に5000隻の艦艇と一緒にやってくるのですから、戦力不足のヤン一党には喉から手が出る位貴重なはずなんですけどね。
ポプラン達も本当は嬉しいはずなのに、嫌がるところはホントツンデレさんですわ。好き勝手やって楽しいのは、叱ってくれる人の目を盗んでやる方ですからね。
ホントに好き勝手やってもすぐに飽きてしまいますから。
そしてそれに遅れて本当の悲報がやってきます。ビュコックの戦死。
日ごろ冷静なヤンでさえあんな状態にするのですから、よっぽどショックだったのでしょう。
ただヤンがこうなる事態を覚悟してなかったことにちょっとびっくりですよねえ。
確かにビュコックは現役を引退してましたから、そのビュコックが現役復帰して戦うというこてゃ予想できなかったかもしれません。
その一方、ビュコックに関して祖国が滅亡するににそれを座して待つような性格ではないということをヤンもわかっていたと思いますけどねえ。
レベロの死は自業自得?
自由惑星同盟宇宙艦隊が壊滅したため、首都星ハイネセンを守るものは何も残っていません。
だから後は無条件降伏するしか他の方法がないのですけど、最後の最後で気分の悪いもんを見せられることになります。
それがレベロに暗殺です。
レベロは同盟の国家元首たる最高評議会議長としてその職務に忠実だったといえます。
ヤンを見殺しにして国家の存続を優先させたのですから。
仮に帝国の皇帝がラインハルトではなかったなら、レベロのやったことは自由惑星同盟の存続に繋がったかもしれません。
帝国の仇敵を抹殺しようとした以上、帝国の利になるはずなので。
でも残念ながら帝国の皇帝はラインハルトだった。
無能な味方より有能な敵を欲しするラインハルトからすれば、レベロのやったことは恥ずべきことに映ったのでしょうね。
有能な敵を倒すのは戦場でなければならないと単純に思っていそうですから(門閥貴族は別)。
結果論で言えば、レベロは選択肢を間違ったと言えます。でも他の誰かが同じ立場になったらレベロと違う選択肢を選ぶことができたでしょうか?
少なくとも私がレベロと同じ立場に置かれたら、レベロと同じことをしたでしょう。
だからこそ、レベロが暗殺されたことについて個人的には自業自得だと思えないのです。
レベロの死。
ある意味レベロには幸運だったのかもしれません。
ビュコックと同じく自分が守ろうとした国家の滅亡を見なくて済んだのですから。
その一方、レベロを暗殺したロックウェル大将たち。この人達も選択肢を間違えましたね。レベロを暗殺すればその功績で自分達は許されるかもしれないと思ったようですが、完全に逆効果ですわ。
だいたい前回ラインハルトが同盟と和平を結んだ時のことを覚えていれば、軍の最高首脳以外は罪に問われる可能性が低いとわかるはずなのに。
まあロックウェル自身がその軍の最高首脳なんですけど、前の時の軍の最高首脳だったドーソン大将は収監されただけで、別に死刑とかになってませんからね。
罪に問われると言ってもその程度です。
それにラインハルトは(卑怯じゃない)敵に関しては寛容な人物。おそらく一度収監されても同盟が滅亡してからすぐに恩赦されたんじゃないでしょうかねえ。
結局、ラインハルトの怒りを買い、ファーレンハイトの手により処断されることに。
ロックウェル一党に関しては自業自得だと思いますわ。
自由惑星同盟は滅亡して初めて公式に認められる
ラインハルトが発布した冬バラ園の勅令によって、名実ともに自由惑星同盟は滅亡しました。
そしてそれと同時に自由惑星同盟は帝国から公式に認められたのです。
あくまで過去の存在として。
滅亡してから認められても意味がないと思うかもしれませんが、少なくとも叛乱軍という蔑称で呼ばれることはなくなりますし、歴史上も一応名前が残ることになりますからね。
まあその程度しかありませんけど。
終わりに
今回はここで終了。
さあ、残すはラインハルトとヤンの再戦のみ…と言いたいのですけど、まだまだ対決前にいろいろ起こります。
次回も楽しみです。
銀河英雄伝説(旧OVA版)第74話「前途遼遠」の感想 「バーミリオン会戦時の政府の停戦命令で一番安心したのはヤン自身だった」
感想(ネタバレあり)
ほぼ1年ぶりの銀英伝の感想です。
感想記事を書く予定だった2020年春アニメのほとんどが延期となってしまったので、銀英伝の感想記事を書くことにしました。
74話は前振り回って感じの内容でした。
ヤン一党討伐問題、シェーンコップ家の親子関係、フェザーンと地球教、民主主義と専制政治、ヤンの本音、ある男に不穏な動きあり。
よくもまあ、これだけ詰め込んだものです。
普通なら描き切れなくなって破たんしてもおかしくない内容ですが、すべて描き切ってしまうのが本当に凄い。
旧OVA版の出来の良さにはホント敬服しますわ。
ヤン一党討伐はしばらく延期
自由惑星同盟を滅ぼし、残りはヤン一党のみ。
ラインハルトは一気にヤン一党と決戦したいようですが、重臣たちはこぞって反対します。
仮にラインハルトがヤンに破れて死んでしまえば帝国は大混乱に陥ってしまいますので。
まあ、ヒルダもミッターマイヤーもロイエンタールも心の中でこう思っているのでしょう。
「戦術家としてはラインハルトよりヤンの方が上」と。
実際にバーミリオン会戦では戦術レベルでラインハルトはヤンに敗北しましたからね。
仮にヒルダの進言でミッターマイヤーとロイエンタールがハイネセンに侵攻しなければ、確実にラインハルトは死んでいたことでしょう。
それを考えたら、ヤン一党殲滅のためラインハルト自身が出撃することを認める訳にはいきません。
まあ、数話後に結局ラインハルト自身出撃することになるのですけどね。
シェーンコップ家の親子問題にポプランが首を突っ込む
シェ―ンコップの娘であるカリン。
初めて父親であるシェーンコップと対面することになります。
ただやっぱり歳の差に起因する経験の差を埋めることができません。
女を口説くかのように簡単にカリンを言いくるめるシェーンコップはちょっと大人げない感じもしますが。
カリンはポプランと一緒にシェーンコップと対面すべきでしたね。
1対1は早すぎました。
まあ、カリンが他人のポプランを巻き込むことを良しとしなかったのかもしれませんが。
後でポプランはカリンを慰めることになりますけど、例示としてユリアンの名前を出したのは迂闊でしたわ。
なぜかカリンってユリアンに対抗心持ってますからねぇ。
ヤンのそばにいるユリアンに嫉妬みたいなものを感じているのかもしれませんけど。
フェザーンと地球教の繋がりが判明してヤンが困惑
ヤンの基本方針1つはラインハルトに対抗するため、旧フェザーンの自由商人たちと連携して戦費をねん出すること。
ただそれを揺るがすような事実が判明します。
ユリアンが地球から持ち帰ったディスクによって「フェザーンと地球の繋がり」をヤンたちが知ってしまったのです。
フェザーンと手を組めば漏れなく地球教が付いてくるかもしれない。
ヤンとしては警戒せざるえません。
ここまでのところ、ヤン自身は地球教から被害を被っていません。
ただ地球教の噂は知っているでしょうし、何より地球での出来事をユリアンから聞いているでしょうから、少なくとも手を組んでよい相手だとは思っていないでしょう。
本当に困りましたねえ。
ラインハルトと妥協するにも戦うにしても戦力の維持は不可欠。
そして戦力維持のためには金が掛かります。
数万隻の艦隊を維持するためにはエル・ファシルの経済力だけではたぶん無理。
でもフェザーンと手を組んだら…。
ヤンも戦略の練り直しが必要でしょうね。
このフェザーンと地球教の繋がり。
歴史家志望であるヤンとしては興味深いとも思ったことでしょう。
だってフェザーンが自治領として独立する時の資金をどこから持ってきたのかずっと謎だったのですから。
それを知って歴史家(志望)のヤンとしては嬉しくないはずはありませんから。
まあ、今は歴史家志望という側面よりヤン一党の司令官としての立場で対応しなければいけないのですけどね。
ヤンの本音「ラインハルトを討ちたくなかった」
いつまでも言われる「バーミリオン会戦でヤンがラインハルトを討っていれば」。
ヤン自身はもう聞くのも嫌になっていることでしょう。
しかし今回あの時のヤンの気持ちをヤン自身が話します。
ヤン曰く、「ラインハルトを殺したくなかった」。
ラインハルトは敵であり、同盟の存続を目指すのならば絶対に戦場で倒さなければいけませんでした。
そのためにヤンは戦っているのであり、兵士たちはヤンに従っているのです。
しかし一方でラインハルトは歴史上稀に見る名君でもあります。
仮にラインハルトを殺せばそれは人類の損失ではないかとヤンは思ったようなのです。
ヤンって思想的に国や政府に固執してませんからねえ。
あくまで国や政府は個人の自由を保護するための仕組みに過ぎず、個人の自由を守る手段が他にあるのなら別に国や政府は潰れてもいいと考えていそうな感じがします。
ヤンが同盟政府を存続させようと頑張ったのは年金が欲しかっただけですからえねえ。
結局政府からの命令で一番安心したのはヤン自身だったというオチ。
ただ命令がなければヤンは私情を捨ててラインハルトを討ったでしょうけどね。
銀河英雄伝説(旧OVA版)第74話を視聴し終わって
今回はここで終了。
とはいきません。
最後の最後でトンデモナイ事態が明らかになりました。
ロイエンタールに不穏な動きあり。
あ~あ、とうとう来ちゃった。
キルヒアイスが死んでから言動がちょっときな臭くなったロイエンタールですが、そのロイエンタールを疑う者が出て来たようです。
まあ、ルビンスキ―が匂わせていたんで気付いた人は気付いたでしょうけど。
次回はロイエンタールとラインハルトのお話がメイン。
次回も楽しみです。
銀河英雄伝説(旧OVA版)第75話「雷動」の感想 「ロイエンタールに不穏な動きあり?」
感想(ネタバレあり)
「ロイエンタール元帥に不穏の気配がある」。
この報告に対するリアクションが今回のメインの話となります。
ロイエンタール自身これまで野心を持っているような言動をしてきましたからね。
今回ロイエンタールを守ろうとしたミッターマイヤーやベルゲングリューンがそれを一番知っているのが皮肉ですが。
仮にラインハルトがロイエンタールを切っていれば歴史は大きく変わったでしょうね。
ただそれをやっていれば猜疑心が至るところに芽生え、ローエングラム王朝の屋台骨を崩していたかもしれませんけど。
ロイエンタールを追い落としたいラングが努力する
ロイエンタールに不穏な動きがある。
この報告をラインハルトに提出したのは司法尚書のブルックドルフです。ラインハルトの信頼厚いブルックドルフの報告だったからこそ、大事になったと言えます。
ただブルックドルフは名前と信頼を利用されただけ。
司法省は法律を司る役所であり、法律に規定されていないことについて裁く権限はありません。
今回のロイエンタールが故リヒテンラーデ公の一族の女を匿ってもそれを罰する法律がない以上手が出せないのです。
その一方内国安全保障局は裁量を与えられているようで、その局長であるラングはこの件について調べることができる。
結果、ラングはブルックドルフの報告書を基にロイエンタール弾劾に向けて動き出したということなんでしょう。
私怨で怖いですねえ。
ロイエンタールから侮辱されたと感じただけで、ラングはロイエンタールを追い落とそうとするのですから。
つ~か、この私怨についてロイエンタール自身が推測していることにちょっとびっくりしました。
恨まれているとわかっているなら先に何か手を打てばいいのに。
まあ、ロイエンタールからすればラングみたいな小者なんぞ眼中になかったのかもしれませんけどね。
古い友誼でラインハルトはロイエンタールを疑わず
ロイエンタールを自分自身で審問するラインハルト。
ただラインハルトはかなり融和的な感じです。
ロイエンタールを本気で疑っているならば、過去の話なんて持ち出したりしませんからねえ。
ただあの過去の話はラインハルトとロイエンタールの友誼を想起させることで、ロイエンタールの野心を芽を摘み取る効果を狙ったとも考えられます。
共にゴールデンバウム朝の外科手術に臨み、成功させた同志なんだから、今更謀反なんか考えるなよと。
でも26話でロイエンタールの野心を燃え上がらせるようなことを言ったのはラインハルト自身ですからねえ。
キルヒアイスが死んだ直後で平常心ではなかったのかもしれませんけど。
それを考えると何だかなぁと思ってしまいますわ。
ラインハルトは自分の側近たちにどうするべきか意見を求めています。
ロイエンタールを信頼しているならばわざわざ意見を聞く必要はないと思いますけど。
ラインハルト自身、ひっかかるところがあるのかもしれません。
それこそヒルダの考えた漠然とした不安のようなものが。
視聴者も口には出せないけど、雰囲気的にロイエンタールは怪しいと思っている人結構いると思います。
ロイエンタールのデザインとCV若本規夫さんの演技でそういう心象を大きくしているのかもしれませんわ。
ベルゲングリューンはロイエンタールを守ろうとしているけど
全体的に軍部はロイエンタール擁護論が強くなっている感じ。
まあ、ロイエンタールは一緒に戦ってきた同僚なので、融和的な空気になるのは当たり前です。
ただロイエンタールの腹心であるベルゲングリューンはまだ気を緩めていません。
ベルゲングリューンは元々キルヒアイス旗下の提督であり、オーベルシュタインの讒言のせいでキルヒアイスを失ったと信じています。
そして今回ロイエンタールを弾劾しているラングの後ろにはオーベルシュタインがいると信じている。
そう考えているので警戒を解かないのでしょうね。
その一方ベルゲングリューン自身はロイエンタールがラインハルトのやり方に反感とまでは言わないけど、不満を持っていることは察しています。
イゼルローン要塞を巡る攻防の時、ロイエンタール自身の言動を間近で聞いて、ロイエンタールを諫めていますからね。
ベルゲングリューンって苦労する星の元に生まれてきたのかも。
何かベルゲングリューンが一番可哀想に思えてきましたわ。
銀河英雄伝説(旧OVA版)第75話を視聴し終わって
今回はここで終了。
ロイエンタールがどうなるか結論が出ずに終わってしまいました。
今回の流れ的にロイエンタールが粛清させることはありえませんけどね。
ただ結果論だけで言えば、ロイエンタールを粛清とまでは行かなくても更迭していれば後の戦いの一つは起こらなかったでしょう。
もちろん別の戦いが勃発していたかもしれませんけどね。
次回も帝国側の話がメイン。
次回も楽しみです。
銀河英雄伝説(旧OVA版)第76話「祭りの前」の感想 「特殊EDのヤン艦隊側のイメージだけが残る」
感想(ネタバレあり)
今回は帝国側のお話がメイン。
そのためEDのクレジットにはヤン艦隊側のCVは表示されておりました。
実際ヤン艦隊側のキャラは一人も喋ってませんからね。
ところがこの76話の印象について「ヤン艦隊側のものしか頭に残らない」方がたくさんいると思います。
それくらい今回インパクトあります。
ヤン艦隊側は普通に帝国軍迎撃の準備をしているだけなのに。
まあ、「祭りの前」というタイトルを付けている時点で制作側の意図は丸わかりですが。
旧OVA版銀英伝は本伝だけで110話あります。
そしてこの76話はその中でも屈指の名演出回だと思いますわ。
帝国側の問題山積!メックリンガー達居残り組が頭を抱える
同盟領を併呑し絶好調のローエングラム朝銀河帝国。
しかしそんな帝国にもいろいろ問題があるのです。
それをメックリンガー達帝国領居残り組が話し合います。
まあ、話し合ったところですぐに改善できるものはありませんが、危機意識の共有を行ったという感じなんでしょう(実際は視聴者にこんな問題あるよと提示する意味合いがあったのでしょうけど)。
問題を箇条抱きにするとこんな感じ。
- 旧帝国領内の戦力が少なすぎ
- アンネローゼの警備が手薄になる恐れ
- 軍事優先への批判が出始める
- 地球教の残党の動き
このうち1と4はフラグとなっており、それが今後具体化することになります。
2についても間接的にアンネローゼに危険が迫るような話があるので一応フラグだったと言うことができるでしょう。
意外だったのが3。
文官と軍人の対立が起こると思ったらほぼナッシング。
カールブラッケがメインになるお話なかったし。
仮に本伝のストーリーがもっと長く続いたのなら問題が表面化してたかもしれませんけどね。
しかし帝国の提督たちは優秀ですわ。
軍事以外のところにも目を向けているのですから。
ホントチートすぎるわ。
憂国騎士団は因果応報
ハイネセンポリスで発生した大火事。
原因はゼッフル粒子発生装置の誤作動だったようですが、現状だと帝国軍が旧同盟首都を灰燼とするためにやったと言われかねません。
占領者=旧統治機構のものを潰したがるというイメージがありますからね。
帝国軍のイメージを下げないためにはスケープゴートが必要。
そしてそのスケープゴートに選ばれたのが憂国騎士団という訳です。
これまでヤンやフレデリカを襲おうとした屑野郎どもの集団である憂国騎士団。
ある意味スケープゴートにさせられるのは因果応報とも思えてきます。
まあ、地球教と繋がりがあったので因果応報というより自業自得かもしれませんけどね。
帝国軍に襲撃されて壊滅した憂国騎士団。
視聴者の多くはザマァと思ったことでしょう。
少なくとも私はそう思いました。
雨降って地固まる?ロイエンタールが帝国軍のナンバー2に就任予定
ロイエンタールに不穏な動きアリ。
その決着が今回付けられます。
結果としてロイエンタールは統帥本部総長を解任されます。
ただ解任された理由は謀反認定されたからではありません。
解任された理由、それは新しい職に就くためです。
ロイエンタールに用意された新しい仕事は新領土総督(ノイエラント総督)。
これは旧同盟領を全部ロイエンタールの差配に任せるという意思表示です。
また同時にその地位は帝国の尚書に並ぶとラインハルトは宣言しました。
もともとロイエンタールに不穏な動きアリと大きく喧伝したのはラングです。
そしてそのラングはオーベルシュタインの腹心面してますね。
オーベルシュタインもそれを黙認しているようですし。
ロイエンタールを新領土総督に任命し、尚書とならぶ地位と宣言したのはある意味オーベルシュタインとラングへの牽制かもしれません。
ロイエンタールへの恨みのためにロイエンタールを失脚に追い込もうとしたのはラングです。
今回のロイエンタールの地位が向上してしまったという結果は、ラングの自尊心を傷つけることになるでしょう。
またラインハルトの今回の人事はラングに対して「余計なことはするな」という意味も含まれているのかもしれません。
さらに今度のことでオーベルシュタインとラングに力があることがわかり、それを相殺するためにロイエンタールの地位を高めたとも考えることができます。
こう考えると今回の人事は絶妙だったと言えるでしょう。
ただ同時に危険であるともいえます。
だってロイエンタールのような有能な家臣に2個艦隊の戦力と旧帝国領に並ぶような領土を任せるのですからね。
仮にロイエンタールがラインハルトに反乱を企てたら、それを鎮圧するのは一筋縄ではいきませんから。
まあ、ロイエンタールのような忠臣が反乱なんてする訳ないですけどね(意味深)。
祭りの準備で忙しいヤン艦隊の面々
今回の話のほとんどは帝国側のお話です。
ただ冒頭に書いたように多くの人の印象に残るのは確実に特殊EDとその前後のヤン艦隊の面々の映像だと思います。
別に変わったことをしている訳ではありません。
ラインハルトを迎撃するための準備を一生懸命するだけです。
でもそれが印象深い。
今回のタイトルは祭りの前。
狙っているとしか思えないタイトルです。
祭りはそれ自体よりもその準備をする方が何倍も楽しいという経験を持っている方はたくさんいるでしょう。
祭りの準備は楽しいと想起させて今がヤン艦隊の一番楽しい時であると視聴者に伝える。
そして同時に今後はこれより楽しい時はないと視聴者に伝えようとしているのです。
今後待っているのはラインハルトとの死闘。
多くのキャラが死ぬことでしょう。
それを想像させるからこそさらに印象深くなる。
ホント見事としか言えません。
同盟艦隊最後の出撃の演出といい、そして今回の祭りの前の演出といい、本伝第3期シリーズは神演出のオンパレードです。
あと82話と83話の演出も凄いと個人的には思います。
物凄く悲しくなりますが。
銀河英雄伝説(旧OVA版)第76話「祭りの前」を視聴し終わって
今回はここで終了です。
さあ、次回からラインハルトとヤンの戦いが始まります…と言いたいところですが、その前にワンクッションあります。
まあテロなんですけど、そのテロのせいでラインハルトの覇業に大きな影響を与えることに。
正直提督たちの中から犠牲が出るより帝国にとっては損失が大きいと思います。
銀河英雄伝説(旧OVA版)第77話「風は回廊へ」の感想 「将来の帝国宰相が退場」
感想(ネタバレあり)
今回ラインハルトは大事な家臣をテロで失ってしまいます。
正直提督たちの1人を失うより銀河帝国に与えるダメージは大きいはず。
でもラインハルトは止まりません。
ラインハルトの意識はヤン討伐だけに向いているので。
将来の帝国宰相がテロで死亡
武官が上位を占めるローエングラム朝銀河帝国。
しかし敵武力討伐の対象も残すはヤン一党のみ。
ヤン一党を屈服させればもう武官は用無しとなり、あとは文官の時代が来る。
そして将来的に帝国宰相になるのは俺。
これが工部尚書シルヴァーベルヒが思い描いた未来です。
野心が大きいという訳ではありません。
シルヴァーベルヒがやりたいことをやるには帝国宰相ぐらいの権力がないと効率的に進めることができないという意味で帝国宰相の地位が欲しいのでしょう。
人類が未だ見たことないような社会を作る。
それこそがシルヴァーベルヒの野望と言えます。
しかしシルヴァーベルヒがその野望を成就させる日は来ませんでした。
テロでシルヴァーベルヒ自身が死亡したからです。
正直な話、帝国軍の元帥や上級大将の1人や2人が死んだところで、その代わりはすぐに出てくるでしょう。
それくらいラインハルトの旗下の提督たちの陣容は厚い。
でも文官は別。
シルヴァーベルヒのように自分の才覚で社会を変革できるような文官がいないのです。
シルヴァーベルヒの死を知った時のラインハルトはかなり冷静だったような気がします。
シルヴァーベルヒの死は残念とは思っているでしょう。
でもたぶん意識がヤン一党に向いていたのだと思います。
何よりも優先すべきはヤン一党の討伐。
ラインハルトはヒルダの進言を入れてヤン一党の討伐を一時中断してフェザーンに戻るべきだったかもしれませんね。
ヤン一党を野放しにしてもこれ以上戦力を増やす手段はないのですし。
フェザーンにラインハルトが戻れば混乱もすぐに収まるでしょうしね。
そして何よりラインハルトが戻れば82話のような展開もなかったでしょうから…。
オーベルシュタインはやっぱり嫌われる
テロによってオーベルシュタイン、ルッツ、そしてフェザーンの代理総督であるボルテックが負傷します。
義手の不具合で会場入りが遅れテロに合わなかったワーレンは彼らのお見舞いをしますが、そこでワーレンの心情の一端がわかります。
まずはボルテックに関しては自分でお見舞いせず、副官を自分の代わりに向かわせました。
もともとボルテックとは面識がなく、自分がわざわざ行く必要がないと判断したのでしょう。
次にオーベルシュタイン。
さすがに軍務尚書であるオーベルシュタインを知らんぷりする訳にもいかず、一応自分でお見舞いに行きますが、形式的なことしかしません。
まあ、オーベルシュタイン相手に喋ることもないですからね。
そしてルッツ。
ワーレンからすれば同僚であり、リップシュタット戦役ではキルヒアイスの副将として共に戦った間柄。
そりゃあいろいろ話すことがありますが、オーベルシュタインとの差がありすぎ。
何よりルッツのオーベルシュタインに対する悪口を嗜めるようなことも言いませんでしたからね。
そこにワーレンのオーベルシュタインに対する心情が現れていると思います。
他の提督たちと同じくオーベルシュタインが嫌いという心情が。
まあ、テロが発生する前に義手の調子が悪くなった時、オーベルシュタイン云々の軽口叩いていたので、オーベルシュタインに対する印象は悪いとわかっていましたけどね。
しかしまあ、提督はたくさんいるのにオーベルシュタインに融和的な人は一人もいないとは。
オーベルシュタインの場合は意図的に敵意を集めているフシもありますが、さすがに可愛そうに思えてきました。
地球教が廃物利用を画策する
同盟軍が2000万の将兵を失った帝国領侵攻作戦。
その作戦を立案した男が再び再起するチャンスを得ます。
男の名前はアンドリュー・フォーク。
ただ再起のチャンスと言っても地球教の人形として地球教の用意した台本通り動くだけですけど。
地球教の目的は帝国とヤン一党の共存を阻止すること。
現在の状況で帝国とヤン一党が共存する可能性があると認識しているのは流石としか言えません。
当事者でなければ今後も殺し合いが続くと思うでしょうから。
地球教としては帝国とヤン一党の殺し合いが続くことが望ましい。
殺し合いが続くことで地球教が蠢動するチャンスが生まれるのですから。
そしてそのためのコマとしてフォークを使うのです。
どういう風にフォークを使うのかは後のお楽しみ。
82話で明らかになります。
ビッテンフェルトはやっぱりビッテンフェルトだった
ヤン一党を倒すためにどうするべきか?
被害を最小限にするならヤンをおびき出して騙し討ちにするのが一番です。
現にこの方法をビッテンフェルト艦隊の幕僚の一人がビッテンフェルトに進言しました。
まあ、その進言の結果は多くの視聴者の予想通りとなりましたが。
この騙し討ちを進言した幕僚って自分の指揮官の性格を全く理解してませんでしたね。
ビッテンフェルトがその手の方法を嫌うってビッテンフェルトの言動見てればわかるでしょうに。
どこの世界にも空気読めないというか自分のアイデアが回りにどう受け止められるか考えない奴っているもんですね。
仮にビッテンフェルトがこの幕僚の騙し討ちアイデアを採用していればどうなったでしょうか?
たぶんビッテンフェルトはラインハルトの信頼を失い、閑職に回されるくらいのことはあったかもしれません。
その点ビッテンフェルトはラインハルトの意図をしっかりと認識していたと言えます。
ラインハルトの意図はヤンを武力で屈服させること。
騙し討ちでヤンを倒すなんてこと1ミリも考えていないのです。
そんな方法でヤンを倒しても虚しさしか残らないでしょうから。
ただヤンを実際に戦う帝国軍の将兵からすればたまったものではないですけどね。
魔術師ヤンと戦う以上、いつ自分がその魔術の犠牲になるかわからないのですから。
できればビッテンフェルトの幕僚が進言した騙し討ちでヤンを倒して、自分達が命を張る事態を避けて欲しいと考えるでしょう。
まあ、実際にヤン一党と戦い、ビッテンフェルトもファーレンハイトも酷い目に合うのですけどね。
銀河英雄伝説(旧OVA版)第77話を視聴し終わって
今回はここで終了。
テロが起こって将来の帝国宰相が死んでもラインハルトの親征は中断しません。
あくまでヤンとその一党を屈服させるためイゼルローン回廊へ向かいます。
次回はヤン一党側の話がメイン。
次回も楽しみです。
銀河英雄伝説(旧OVA版)第78話「春の嵐」の感想 「決戦目前!二人で語りあった最後の夜」
感想(ネタバレあり)
今回もまだ戦端は開かれません。
戦端が開かれる前段階のお話になります。
「くたばれカイザー」と「それがどうした」という二つの名言で生まれる一方、印象深いのはヤンとユリアンが語り合ったシーンでしょうか?
ナレーションが覚悟すべき未来を暗示させてますが、それはそれ。
別れる前にヤンとユリアンが語り合う機会に恵まれたという点は良かったと思いますわ。
ビッテンフェルトからの降伏勧告
戦略的に見たら帝国軍と争うのは自殺行為。
だから降伏勧告すれば無駄な戦闘は避けられるかもしれない。
そう考えてビッテンフェルトは降伏勧告を行った…訳ありません。
アッテンボローが言ってた通り、ビッテンフェルトの狙いは戦端を開くこと。
ラインハルトから厳命されているので自分から戦端を開けないので、ヤン一党を怒らせて攻めてこさせようという魂胆でしょう。
ビッテンフェルト自身、アムリツァ会戦でヤンにやられたこと根に持っているでしょうから。
もちろん攻めて来れば儲けもん。攻めてこなくても別に構わないという考えでしょうけどね。
ただ結果的にこの降伏勧告は仇となります。
ビッテンフェルトはヤンを甘く見過ぎました。
ペテン師ヤンはこの降伏勧告を利用して、戦術的振りを覆すことに成功するのですから。
まあその全容がわかるのは次回79話でのお話になりますが。
「くたばれカイザー」と「それがどうした」という名言が生まれる
帝国側が士気を上げる時に使う言葉「ジークカイザー」。
その一方ヤン一党にはそれに類する言葉がありませんでした。
全軍の士気を上げるためには是非決め台詞が欲しいところ。
そこでポプランが考えたのがこの「くたばれカイザー」という訳。
意味は当然「皇帝(ラインハルト)死ね」ということ。
あまり綺麗な言葉ではありませんが、これ以上に士気を鼓舞できそうな言葉がありませんからね。
ポプランはもう一つ「ビバデモクラシー」という言葉も考えたようですが、民主主義をたたえても士気があがりそうにないので、やっぱり「くたばれカイザー」で良かったと思いますわ。
あとアッテンボローがユリアンにこの世で一番強い言葉を伝えるシーンがあります。
その強い言葉というのは「それがどうした」。
ある意味相手の言ったことを肯定した上でちゃぶ台返しするような言葉。
これ言われたら相手はさらに続ける言葉がなかなか出てこないでしょうね。
ただユリアンにはあんまり使って欲しくないですねぇ。
「それがどうした」は強い言葉ですが同時に議論を打ち切る言葉ですので。
この後は話し合いでなく、実力行使しか残りません。
それはヤンの美学に反すると思うし、そのヤンを崇拝するユリアンが使ってしまうとヤンの後継者とは思えなくなるので。
ロムスキーとレベロの差
圧倒的な戦力差がある以上、ヤン一党にすべてを掛けるのは無謀とも言えます。
エルファシル革命政府の中ではヤン一党を帝国軍に売って自分達だけでも助かろうという意見が出てくることもある意味仕方ありません。
しかしエルファシル革命政府の首班であるロムスキーはこの案を退けます。
ただ退けたのはロムスキーが自分の政治信念に反するからではありません。
ヤン一党を売るのが恥ずかしい行為だと思ったからです。
要は他人からの評価を気にしたということですね。
他人の評価を気にする奴が同盟からの分離独立を企てたのかよと興ざめしますが、同時にそういう性格がロムスキーの後世の評価を救ったとも言えます。
仮に意見に従ってヤン一党を帝国軍に売ってたら、ロムスキーはロクな最期にならなかったでしょう。
ラインハルトの目的は「ヤンに勝つこと」であり、「ヤンを屈服させる」ことは二の次なので。
まあ、軍人じゃないので命までは取られなかったかもしれませんが、少なくとも後世の評価はレベロ並に低いものになったと思いますわ。
ヤンとユリアンが語りあった最後の夜
酒を飲みながら息子と語り合う。
人によっては最高に楽しい時間だそうです。
それを満喫できてヤンは楽しかったことでしょう。
一方のユリアンも、ヤンといろいろ話せたことは大きな財産となったことでしょうね。
ヤンに相談したりヤンの話を聞く機会を得られた人物なんてほとんどいないでしょうから。
まあ、恋愛の話はほぼなく、政治的な話になったはある意味仕方ありませんが。
ヤンにしろ、ユリアンにしろ、色恋関係は素人同然ですからね。
それを強調するために今回唐突にユリアンとカリンの会話をするシーンを入れたのでしょう。
何でもできるユリアンでも恋愛だけはヤンに似て全然ダメ。
ただユリアンも最後の最後では決める男に成長するのですが。
まあそれは110話のお話ですけど。
ヤンとユリアンが語り合う。
二人が生き続ければ今後も機会はあったでしょう。
でも…。
先の展開を知っているので本当に悲しくなってきます。
残りはあと3話。
気が重いです。
銀河英雄伝説(旧OVA版)第78話を視聴し終わって
今回取り上げたところ以外にもフォークが洗脳されて地球教の道具になりさがるシーンなどもありましたが、そこら辺は是非有料動画サイトなどで確認してください。
まあ、フォークが事に成功すればその名はずっと語り継がれるでしょうね。
不本意な形でも忘れられるよりはマシかもしれないので。
次回からいよいよ回廊の戦いが始まります。
圧倒的な戦力を誇る帝国軍を翻弄するヤン一党はホント凄いです。