感想(ネタバレあり)
同盟領への再出兵を決定したラインハルト。
目的は当然同盟の完全併呑です。
このラインハルトの決定に対して同盟政府とヤン一党はどういう決断をするのでしょうか?
第66話の感想記事を読みたい方は以下のリンクをご利用ください。
銀河英雄伝説【旧OVA版】第66話「黄金獅子旗の下に」の感想 「躊躇がある男の野心を大きくする」
ラインハルトが同盟政府の悪事を晒して大義名分を得る
同盟への再侵攻を決定したラインハルト。
でも再侵攻するには大義名分が必要です。
という訳で、ラインハルトは全宇宙に演説を行うことに。
内容はこれまで同盟の市民が知りたくても知る手段がなかった「レンネンカンプやヤンの行方のこと」。
それに加えて同盟政府が全部悪いと演説し、再侵攻したくないけどしなければならないという空気を作り出します。
ホントにラインハルト狡猾ですね。
元々はレンネンカンプが暴走したのが発端。
そっちの方が責任重大なのに、レンネンカンプより同盟政府の方が悪いとしっかり印象操作するのですから。
ヤンとビュコックの決断
「同盟領への再侵攻」、さらに「ヤンが帝国軍に降れば優遇するよ」という宣言。
この宣言を聞いたヤンとビュコックはそれぞれ決断することになります。
まずはヤン。
自分を遇してくれるという話はありがたいですが、これは同盟政府とヤンを分断する意図がミエミエ。
ヤンはともかく、同盟政府はヤンが協力を申し出てもヤンは帝国と繋がっていると疑心暗鬼に陥ってまず信じないでしょう。
これでヤンが同盟に復帰するというシナリオは完全になくなりました。
では帝国に降るか?
これも無理。
仮にヤンが帝国に降伏したらメルカッツがどうなるか?
リップシュタット連合軍の総司令官、そして銀河帝国正当政府の軍務尚書を歴任したメルカッツをラインハルトは許すことができないでしょう。
ヤンに残った選択肢はエルファシルを橋頭保として同盟でも帝国でもない第3勢力を旗揚げすること。
ヤンとして不本意でしょうけど他に選択肢がないから仕方ありませんわ。
一方現役を退いていたビュコックは現役復帰して帝国軍と戦う決意をします。
ラインハルトの演説を聞いて軍服を持ってくるビュコックの奥さん。
これが以心伝心というやつなんでしょうね。
でも奥さんも辛いでしょう。
だって今回はまず生還する可能性がない戦いになるのです。
しかし夫の決断を尊重する。
それが軍人の妻である。
そんな感じではないでしょうか?
弁舌で親征を止めることができず
同盟領へ侵攻したビッテンフェルトの前に10隻程度の同盟軍艦艇が現れます。
どうやら帝国軍の撤兵を求める使者のようでさすがに粗略に扱う訳にはいきません。
さらにビッテンフェルト自身、使者の相手をして時間を浪費しては後続のミッターマイヤー艦隊に追いつかれてしまいます。
ビッテンフェルトとしては自分だけで同盟を滅ぼそうと考えているのでしょうね。
手柄が欲しいというよりもラインハルトに認めてほしい気持ちの方が大きそうですけど。
少し考えたビッテンフェルトは自分はヒラの提督であり、交渉のする権限がないので後続のミッターマイヤーと交渉しろと使者に伝えるとミッターマイヤーの元まで駆逐艦をつけて案内させることに。
使者であるオーデッツの方も戦争狂のビッテンフェルトよりミッターマイヤーの方が交渉しやすいと考えてビッテンフェルトの案を受け入れます。
さあ、困ったのはミッターマイヤーです。
ミッターマイヤーはビッテンフェルトと違って宇宙艦隊司令長官という軍の要職にあるので、使者と会わないということができないのです。
嫌々使者と面会することになるミッターマイヤー。
でも運が良いというか使者であるオーデッツの嫌味に部下達が激怒。
それを利用してオーデッツの弁舌を封じることに成功します。
やはりミッターマイヤーとオーデッツでは役者が違い過ぎました。
ミッターマイヤーの説得に失敗したオーデッツはフェザーンに向かい、ラインハルトと交渉しようとします。
まあ、ミッターマイヤーがつぶやいたように、ミッターマイヤーを説得できなかった奴がラインハルトを説得できる訳ありませんけどね。
ただこのオーデッツが後にロイエンタールの追い落としに一役買うことになるなんてさすがにこの時誰予想できなかったでしょうね。
銀河英雄伝説【旧OVA版】第67話を視聴し終わって
帝国軍の侵攻に対してビュコックやチュンが悪あがきの準備を始めます。
どう考えても勝てる可能性がない戦い。
でも同盟の最期を飾るために同盟の意地を示すために戦わなければいけないのでしょうね。
次回のタイトルは「エル・ファシルへ」。
ヤンが同盟から独立したエル・ファシル政府に合流し、イゼルローン要塞の奪回を図る話になります。
次回も楽しみです。
今回のまとめ三行
- 同盟の悪事がラインハルトによって晒される
- ビュコックが現役復帰
- 弁舌ではどうにもならず