感想(ネタバレあり)
昨日のDRIFTERS(ドリフターズ)第6話。
みなさん杉田智和さんが演じるオカマ伯爵ばかりに目が行っていることでしょう。
でも第6話で初登場したのはあのオカマ伯爵だけではありません。
オルテ帝国の輸送船団がグリフォンの空襲を受けた場面。
ちょっとだけ日本海軍の軍服着たおっさんが登場しているのです。
彼の名前は山口多聞帝国海軍少将。
実はOPにも出ているのですけど、気付いてましたか?
山口少将と聞くとそこそこ太平洋戦争に詳しい方なら知っている人が多数派でしょうけど、一般人からすると誰?だと思います。
今回は山口少将って実際の歴史ではどんな人だったかを書いていこうと思います。
山口少将のあだ名は「人殺しの多聞丸」
山口少将は松江藩士だった父宗義の3男として生まれます。
ちなみにこのお父さん、最終的には日本銀行の理事にまで登りつめます。
またこのお父さんの弟、つまり山口少将の叔父の一人は日本最初の工学博士。
さらにもう一人の叔父さんは京大の教授から宮中顧問官になっております。
ホントエリート一家ですわ。
その血はどうやら山口少将も色濃く継いでおり、あの開成中学に入学し開校以来の秀才と呼ばれたらしいです。
その後海軍兵学校に入り、卒業後に海軍へ。
海軍軍人としてキャリアを積む傍ら、アメリカの大学に留学したり、海軍大学に入学したり、完全な出世コースを歩みます。
もともと水雷が専攻でしたが途中で飛行機の有用性に気付き、飛行機の世界へ。
そして太平洋戦争開戦時は空母部隊である第2航空戦隊(空母飛龍と蒼龍の2隻編成)の指揮官となっており、あの真珠湾奇襲にも参加しています。
真珠湾奇襲前、山口少将は第2航空戦隊の司令官に着任すると朝夕問わず訓練を実施。
訓練は過酷を極め事故が続出しますがそれでも山口少将は訓練を止めません。
それで付いたあだ名が人殺しの多聞。
酷いあだ名です。
山口少将自身、アメリカに留学した折、その国力の大きさに驚愕したらしく、アメリカとの戦争に消極的、というか反対派でした。
もしアメリカと戦うのだったら普通のやり方では勝てないと思い、あれほどの猛訓練を施したのではないかと個人的には思います。
ミッドウェー海戦で奮闘するも飛龍と運命を共にする
そして運命のミッドウェー海戦。
アメリカの空母部隊の攻撃を受け、山口少将が座乗する空母飛龍以外の3空母は大破炎上。
でも山口少将は執拗にアメリカ軍の空母を探し、発見すると同時に航空部隊をぶつけ、その結果アメリカの空母ヨークタウンを潰すのに成功します。
しかし飛龍も残ったアメリカ空母の攻撃を受け大破。
山口少将は責任を取り、飛龍と運命を共にしました。
沈めかけの飛龍に残ったのでそのまま飛龍の中で戦死しただろうと言われていますけど、その死を確認した人はいません。
だから漂流者としてあの異世界に流れついたという設定にも都合が良かったのでしょうね。
知名度だけで言えば、山口少将より連合艦隊司令長官だった山本五十六元帥の方が上です。
しかし山本元帥の場合は戦死したのがしっかりと確認されています。
そのためドリフターズの設定に合わなかったのでしょう。
終わりに
飛行機の代わりにグリフォンで空襲を仕掛けるという作戦を思いついた山口少将。
あの異世界でどんな役割を演じることになるのでしょうか?
また信長や豊久と対面した時、どんなリアクションをするのでしょうか。気になります。
あと、やっぱり菅野大尉と合流して一緒に戦うんでしょうかねえ。