エガオノダイカ 第1話~第12話(最終話)までの感想 「全12話は短すぎた」

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2019年冬クールのアニメとして放送中の「エガオノダイカ」。オリジナルアニメなので先の展開がわからず、毎週ヤキモキさせられています。

 

第1話のBパートまではお姫様とその従者たちの楽しいストーリーになりそうな感じでしたが、Cパートで一気に不穏な雰囲気へ。

さらに第2話ではメインキャラの一人と思われたヨシュアが簡単に死んじゃうし。そして2話のCパートから帝国側の主人公ステラが登場。

ステラはユウキと同じく基本笑顔を絶やさないキャラですが、その笑顔も生きて行くために身に付けたもの。

そして帝国側は王国を圧倒しているはずなのに、何かギスギスしているし。

 

視聴しててこっちまで憂鬱な気持ちにさせられる作品ですけど、個々のお話は結構しっかり作られて興味深いのですよ。特に帝国側のお話は。

 

既に半分以上が放送された作品ですが、今から感想を書き綴っていくことにしました。

ストーリーは書かないし、画像のスクショも使わない書き殴りの記事ですので、その点はご注意ください。

 

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第1話の感想 「ユウキには軍事的才能がある?」

 

Cパートを除けば無難な仕上がりでしたね。

お姫様の周りには幼馴染兼友人みたいな年上の男の子、そして母親変わりのお姉さん(さすがにお姉さんというのは無理があるかもしれないけど)、そして新しく知り合った双子の兄妹。

 

またお姫様は戦術に非凡な才能があることが明らかになり、この姫様いる限り王国安泰と思ったら、あのCパートですよ。

 

まあね、君主とはいえお姫様はまだまだ子供。そんな子供に本当の状況を教えても仕方がない。おそらくお姫様以外はそう思ったからこそ、帝国の侵攻を黙っていたのでしょう。

 

ただお姫様であるユウキに帝国の侵攻を黙っていたということが、この先のストーリー展開がチグハグ過ぎるという批判を受けることになったと思います。

 

だってこの先ユウキにすべての情報を与えてユウキの命令に従うと思ったら、第6話でユウキの命令に背いてユウキだけ逃がそうとするし。

もちろん現実世界ではチグハグな対応に終始することなんて普通にありますが、アニメでそれやられると「リアル」と思うより「ストーリーに一貫性がない」と見えてしまうのですよ。

 

本作がギャグアニメならそんなところはスル―されるでしょうけど、ストーリー重視のロボットものだと視聴者の目は途端に厳しくなりますから。

 

まあそれがわかるのは後のお話ですが、そこだけは痛恨だったと思います。

 

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第2話の感想「いきなり主要キャラ退場」

 

ある意味1話以上非難轟々だったこの第2話。

ただこの2話に対する非難は2通とおりあるのですよね。

1つ目はヨシュアが戦死したというストーリーに対する非難。そしてもう1つはヨシュアが助かったような描写をしたくせに戦死させてしまったという演出上の非難

 

個人的に前者は残念ですけど、アリはアリだと思います。だってヨシュアの死によって戦争の悲惨さと共にユウキが戦争という現実を認識する契機になるのですから。

 

ただ問題は後者の方。さすがにあれはないですよ。それだったらヨシュアが特攻した時に戦死させろよと言いたいです。

まあ、ヨシュアの遺体とユウキが対面するシーンが絶対に必要だったから、あそこで戦死させなかったのでしょうけど。

 

でもだったら、ヨシュアのセリフはもうちょっと吟味して欲しかったですねぇ。あれは完全に生存することを伺わせるものなので。

 

ただOPでヨシュアとステラが戦うシーンがあるので、後の話でヨシュアがどうして死んだのか掘り下げるストーリーがあるかもしれませんけど。

 

さすがに全12話でそんなところまで描くのは無理か。

 

第3話の感想「隊長は優しすぎる」

 

第3話は帝国側のお話。王国に侵入するお話ですけど、ステラと隊長の比較というか考え方の違いが良くわかる話でした。

見た目から言えば性格が逆なイメージですけど、ステラの方が冷酷ですからね。でもステラがそうなったのには事情があるそうな雰囲気だったので、展開的にはこれはこれで良かったと思います。

ステラの笑顔は後に生き残るために身に付けた術だったのですから。

 

隊長に関しては今後信頼が増していきますけど、この手の性格だと絶対に最終話前に戦死しそうな気がします。優しい軍人さんって最後まで生き残ることが稀なので。

ただ本作って普通のロボットアニメの常識が通じないところがありますからね。だから案外生き残る可能性も。

 

第4話の感想 「ユウキのわがままで被害増大」

 

民を大事にするお姫様がやりがちな失敗をする回です。

ユウキに冷酷になれというのは酷な話かもしれませんが、さすがにあそこで救出を命じるのはねえ。

結局国民は救えず、兵力も無駄に失っただけ。まあここで国民が助かり、兵士を失うというパターンよりはいいですけどね。

国民が助かり、兵士を失うというパターンだと、ユウキは再び同じような失敗を繰り返す可能性が高いので。

場合によっては民を捨てる決断をしなければいけない。少なくともそれぐらいは今回のことで学んだと思います。

 

しかしまあ、王国って防衛一辺倒で国守れると思っているのでしょうか。イマイチ王国の戦略が見えてきません。

 

帝国の本格侵攻を国境紛争と読み間違えたところからダメなんですけど、増援の見込みのない防衛戦をいくらやったところで展望は開けないのに。その上数が少ない癖に兵力分散やってるし。

 

最終的には国民を疎開させているのですから、徹底した焦土戦術取るべきだと思いますけどね。その上で遊撃隊を組織して帝国側の補給線を寸断するのに戦力を使うのがベターかと。

 

ホント1話を除き王国側の話を見ているとイライラしてきますわ。この先スカッとする展開のために下げるだけ下げているのならいいのですけど。

 

第5話の感想 「王国のエースにキリキリ舞い」

 

再び帝国側のターンです。王国の防衛線が堅固なために迂回して王国側の司令部を捜索、一気に司令部を潰すという作戦。

まあ、常識的な作戦だし、誰でも考えそうな作戦ですが、さすがに王国側の警護がザル過ぎるだろと言いたいですわ。

 

なんだよあの監視用の陣地は。テウルギア1機に兵士2人だけって。

まあそれ以外にも監視網があったので、双子妹のテウルギアが駆けつけたのでしょうけどね。

 

個人的は王国の話と帝国の話をほぼ分離してストーリーを進める手法はそんなに好きではありませんけど、この5話に関してはその分離が良い方向に働いたと思います

 

だってあの王国側のエース機、たぶん双子かハロルドが乗っているだろうとは予測できましたが、誰だか確証がない。

そして誰だかわからないから、その不気味さと強さが引き立つのですよ。情報が少ないと視聴者もいろいろ考えてしまいますからね。

だから視聴者もビュルガー分隊の隊員と同じような見方になり、その強さと不気味さと怖さが引き立つ。

まあ欲を言えばここでビュルガー分隊にもっと被害が出てればさらに恐怖が増してストーリーが引き締まった気がしますけどね。

 

個人的には第7話までのところで一番面白いと思った回でした。

 

第6話の感想 「ユウキを逃がしてまだ展望あるの?」

 

一応ユウキの戦術眼が少しだけ垣間見えるお話ですが、それを生かしきれてませんね。

ユウキ的には王国軍にも帝国軍もこれ以上犠牲を出したくないという気持ちはわかりますが、それだったらサッサと降伏すればいいのに。

 

あと王国って戦力的にもうヤバいんでしょ。それだったらユウキだけを逃がす決断をする意味がよくわかりませんわ。

 

仮にまだ挽回の余地があるなら、首都なんぞさっさと捨てて戦力温存すればいいのに。まだ国民が逃げてないというならわかりますが、軍人と残留を希望する軍人の家族以外はほぼ撤退しているのに。

 

やっぱりこういうところも一貫性がないというかチグハグさが目立ちますよねぇ。まあ実際の戦争になったらこんな風にグダグダになってしまうのかもしれませんが。

 

第7話の感想 「負傷兵にも容赦ありません」

 

ビュルガー分隊の隊員たちの性格な過去が掘り下げられるお話です。ホント帝国側の話はよくできてますわ。

どうしてステラが笑顔を続けるのか?また帝国の上層部で新型クラルスに関して意見が一致してないなど結構重要な話もありました。

 

そしてビュルガー分隊最初に犠牲者が。

まあ、王国の辺境伯がやったという可能性もありますが、帝国の領土って王国の北側ですよね。そこまで辺境伯が軍を派遣しているのでしょうかねえ。

 

個人的には負傷兵を食わせる余力が無い帝国側が人減らしのためにやったとしか思えませんけど。だって皇帝のCVが速水奨さんですからね。速水さんが演じるキャラだったら、勝つために何だってやりそうな気がします。

 

そして後にそれがビュルガー分隊にバレて、ビュルガー分隊が離反という展開になりそうな気がします。

 

第8話の感想 「クラルスの秘密で帝国の一部と王国が共闘する可能性が出てきた?」

 

ようやく1話で披露されたユウキの戦術眼が生かされ始めましたね。正直王国の軍人よりユウキの方が優れているのは何だかなぁとは思いますが、これで王国が巻き返せるかもしれませんね。

 

さて今回の話でメインとなったのは新型クラルスの秘密。やっぱりヤバそうな代物だったのですね。ただどういう意味でヤバいのでしょうかねえ。

普通に使えば安全だけど軍事転用するとまずいものとかそんなタイプですからね。案外核技術のようなものだったりして。

 

そして新型クラルスの力に魅せられた帝国の皇帝を見限り、アイネフリート参謀長がビュルガー分隊と一緒に離反して王国と共闘。

共通の敵になった皇帝を倒す。こんな展開が一番ありそうな気がします。

 

あと今回イザナが死亡したので、次あたりビュルガー分隊からも犠牲者出るかもしれませんね。今回王国の双子がアイネフリートが座乗する旗艦を特定したようなこと言ってたし。

 

早く次回を見たいですわ。

 

第9話の感想 「クラルスの使いすぎは星を滅ぼす」

 

前回イズナの命と引き換えてゲットした新型クラルスの秘密。やっぱりヤバいものでしたね。

個人的な予想ではクラルス=核みたいなものだと思ってましたが、遠からず近からずって感じのものであり、一応使い方によっては兵器にできなくもない代物。

ただし現状の技術では不確定要素が多過ぎて兵器にできませんが。

 

これにはハロルドはがっかり。まあ、軍人の思考はあくまで戦争に勝つのが第一ですからね。いくらクラルスがヤバいと言っても戦争に負けてはどうにもなりませんから。

こういうハロルドの考え方を非難する視聴者もたくさんいるでしょうけど、帝国に負けたら追う国民がどうなるかわからない以上、ハロルドの考え方を個人的には非難できませんわ。

 

まあハロルドの場合は、奥さんが死んだのは帝国のせいだと自分に思い込ませている部分があるので、単純ではありませんけどね。

 

さて今回ハロルドはああなってしまいますけど、さすがに最後のシーンはちょっと。あれだけの大口径の銃撃を受けて、五体そのままはね~よ。普通は体が吹っ飛んでバラバラになっているでしょ。

まあ、ハロルドが喋れる状態でないと、最後のセリフが話せないので仕方なかったのでしょうけど、それだったら銃撃を受けての相打ちではなく、ヨシュアの時みたいに部品が飛び散って負傷したって演出の方がマシだったと思いますわ。

 

さて、ハロルドと相打ちになったのはたぶんビュルガー分隊の隊長ですよね。ハロルドがああなった以上、隊長も大変なことになっているはず。

果たして隊長は生きているのか?次回が気になります。

 

第10話の感想 「フラグ立ててすぐに回収」

 

9話までは王国の話と帝国の話がほぼ交互に入って同じ場面が遡って描かれることはなかったのですが、この10話では9話の戦闘が帝国側の視点で描かれてました。

 

そして第9話の感想で予想通り、ハロルドと相討ちになったレッドショルダーの機体に乗っていたのは…。

 

隊長と打ち解けて、人形みたいに感情がなかったステラがせっかく年相応の本当の笑顔を見せるようになったのに。戦争って非情です。

まだ話数があるなら、ここでまたステラが自分の殻に閉じこもって、再び復活するまで丁寧に描くでしょうけど、残りは2話しかありませんからね。

 

まあだからこそリリィにビュルガー分隊のことを強調させて、この分隊を守るためにステラは頑張るという構図にしたいのかもしれません。

 

ここからどうやってユウキとステラが出会い、共闘していくのでしょうかねえ。少なくとも戦争を憎むという土壌はありますけど、ステラが帝国を裏切るような事情はありませんし。

 

かなり無理をしないとストーリーを終わらせるのはできない感じですけど、どうやってまとめるのか興味深々ですわ。

 

 

第11話の感想 「戦争の勝利よりも惑星の未来をとった」

 

ステラの性格変わり過ぎだろと言いたいくらい、ステラが感情を現すようになってますね。体調が戦死する前から少しづつ変わってましたが、隊長の死でさらに促進されたようです。

ただちょっと気負い過ぎですね。自分で自分を追い込んでいるのがよくわかります。たぶんそれに気付いているのはヒューイくらいなんでしょう。

だからこそヒューイはわざと嫌われ者になって、ステラを守るつもりなんでしょう。ホント素直じゃないのだから。

 

さて一方王国の方はユウキが首都奪回を宣言して帝国との決戦を挑もうとしますが、それはあくまで陽動。

そりゃあそうです。本当に首都を奪回するならわざわざ帝国に知らせる意味はありませんから。

そしてユウキの本当の目的は旧ヴェルデ公国の実験施設。そこを奪取し、この惑星からクラルスを消滅させる。

もう王国の勝利とかそんなこと言っている場合ではないという結論に達したようですね。確かに新型クラルスを使って帝国に勝利しても、この惑星がダメになったら意味ありませんから。

 

そして旧ヴェルデ公国の施設周辺を守備していたのがビュルガー分隊。ようやくユウキとステラが会合ということになるのかと。もう次回が最終回ですが。

 

ユウキとレイラさんの会話。どう見てもフラグにしか見えません。できればレイラさんとステラが一目再会して欲しいですけど。

またビュルガー分隊の方もヒューイは結構ヤバそうですね。フラグ立てまくりなので。

 

次回のタイトルは「笑顔の代価」。どんな風な最終回になるか。できればこれ以上メインキャラが死なないストーリーを希望しますけど、たぶん無理でしょうね。

できる限り代価が少ないことを祈りますわ。

 

 

第12話の感想 「いろいろ端折り過ぎて勿体ない」

 

最終話で何とか一通り終わらせた感じですが、やっぱり12話では短すぎですわ。世界観や設定は面白いのに短すぎて全然生かせなかった感じです。

ようやくユウキとステラが出会いますが、和解が早すぎ。たぶんレイラがステラを守ったことでステラの中にも王国民を信頼してもいいかもという気持ちが生まれたのかもしれませんが、それでもさすがに急ぎ過ぎです。

 

レイラはユウキが自分の子供だとわかったようですが、自分の素性を明かそうとしませんでした。これは賛否両論でそうですけど、個人的には素性を明かさないで良かったと思います。

だってステラは親の存在を心から消しているはず。ここでレイラが親だと名乗ってもすぐに納得できないでしょうし、納得しても目の前でレイラは死んだのですから、ステラは2度親を失うことになりますので。

だったら名乗らない方がマシ。個人的にはこう考えます。

 

結局戦争を終わらせて笑顔を取り戻すためにクラルスという文明の利器を代価として捨てるというのがエガオノダイカの意味だったのですが、クラルスを失ってもあんまり生活変わってないような気がするのですが。

やっぱりクラルスって原子力エネルギーで、原子力エネルギー失っても普通に生活できるよと言いたいのですかねぇ。

まあそういうメッセージ性を全否定する訳ではありませんが何だかなぁって感じです。

 

あと帝国と王国が停戦しますが、どうして帝国は占領した王国領を返還したのでしょうかね。

もちろん停戦したとしか語られてないので、どういう条件かわかりませんけど、ちょっと王国側が有利過ぎると思いますが。

 

やっぱりそういう細部を描く尺がなかったのが悔やまれます。

あと1クールあればもっと細かく、もっとしっかりとストーリーを描けたでしょうに。ホント勿体ないです。

 

本作はこれで終了。ユウキもステラも生き残ったので一応ハッピーエンドで終わったのは良かったと思います。

制作スタッフの皆さんお疲れさまでした。