『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第9話「それぞれの星」の感想 「権力者に問い続ける政治家ジェシカの戦いが始まる」

感想(ネタバレあり)

イゼルローン要塞を落とせば

帝国との和平が成立するかもしれない。

そういう想いもあって

イゼルローン要塞を攻略したヤン。

しかしヤンの願いとは逆に

自由惑星同盟は

イゼルローン要塞を足掛かりとして

帝国領侵攻を決めてしまいます。

ヤン、考えが甘かったですね。

そしてジェシカが

教師を辞めて政治家へ転身します。

権力者に問い続けるジェシカの孤独な戦いの開幕です。

前回の内容の確認は以下のリンクからどうぞ。

感想(ネタバレあり) 久しぶりに帝国側のお話です。 ずっと同盟側の話が続いて 本作の主人公はヤンじ...

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Aパート:政権維持のために帝国領への出兵が決定!!

自宅を出る前、

ヤンはユリアンへ

今日外食をすることを伝えます。

ヤンの思惑通りなら

今日ヤンは軍隊から解放される予定。

それをユリアンと一緒に

お祝いするつもりなんでしょう。

国民の生活より政権維持が大事

自由惑星同盟最高評議会。

民主国家である同盟は

国民から選出された政治家によって

国家の意思決定がされます。

『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第9話より引用

今回議題に掛けられているのは

帝国領への侵攻計画。

イゼルローン要塞を奪取したため、

これまで侵攻される側だった同盟が、

初めて帝国領への侵攻が可能となったのです。

この機を逃す手はない。

そういう思惑なんでしょう。

しかし当然これに反対する政治家もいます。

最高評議会の財務委員長である

ジョアン・レベロもその一人。

『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第9話より引用

レベロは財務委員長という立場から

このままだと経済が破たんしてしまうと

訴えます。

アスターテ会戦の戦死者の遺族年金、

さらにイゼルローン奪取に捕虜にした

帝国軍人も食べさせなければいけないので

その費用。

現状でも財政は火の車なのに

帝国領侵攻なんて無理。

そういうロジックで

他の閣僚を説得するつもりのようです。

さらに踏み込んで戦争自体を止めるべきとまで。

ヤンがイゼルローン要塞を奪取したおかげで

帝国軍は同盟領への橋頭保を失いました。

イゼルローン要塞ある限り、

同盟領は安全なのです。

つまり軍事的に今は同盟が有利。

この機会を逃さず、

帝国と交渉すれば、

同盟に有利な講和条約が結べるかもしれない。

ヤンが考えたことと同じことを

レベロたちも考えていたのです。

そして戦争が終われば

当然帝国領への侵攻もなくなる。

またレベロと同じく出兵に反対である

人的資源委員長のホアン・ルイは

人的資源が軍部に取られすぎて

社会機構が維持できないことを訴えます。

『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第9話より引用

最低でも400万人を

軍部から社会に戻して欲しいと。

でもこれは無茶な要望でもあります。

現在帝国と戦争している以上、

軍部から一度に400万人も引き抜いたら

後方支援がむちゃくちゃになり、

帝国との戦争は続けられない。

そう主張する

トリューニヒト国防委員長の

言葉にも説得力がありますね。

ただ戦争できるのは

同盟の社会基盤が存続しているからであり、

その社会基盤が崩れれば

戦争どころではありません。

戦争反対派が優勢かな?

というところで

戦争継続派の

情報交通委員長のウインザー夫人が

巻き返しを図ります。

『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第9話より引用

彼女は帝国との戦争は大義の戦争であり、

国民が窮乏しても止めるべきではないと

主張します。

確かに国民に犠牲を強いることも

時として政治家は決断しなければいけません。

でも戦争はすでに150年も続いており、

その結果経済が破たん一歩前の状態なのです。

大義云々と言っている時では

ないと思いますけどね。

出兵賛成派と反対派の意見が対立し、

結論が出せないまま休憩に入ろうとした時、

最高評議会議長であるサンフォードはある

指標を閣僚に示します。

『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第9話より引用

最高評議会への国民の支持率は31%強。

一方不支持率は約56%。

でもここ100日以内に

帝国軍に軍事的勝利をすれば

支持率は確実に15%上昇すると。

来年選挙があり、

当然支持率は選挙に影響します。

損得感情丸出しの閣僚たち。

さすがにまずいと思ったレベロは

政権維持のために出兵の可否を決める権利は

自分達にはないと叫びますが、

選挙のことで頭がいっぱいになった

閣僚たちには届きません。

そしてウインザー夫人に冷笑されてしまうレベロ。

投票の結果は

賛成8票、

反対3票。

ここに帝国領への侵攻作戦が

決定しました。

以外だったのは

トリューニヒトが反対票を投じたこと。

機を見るに敏なはずなのに

なぜ反対したのでしょう?

もしかして

今回の出兵計画は失敗すると

予想してる?

ヤンの辞表は却下

統合作戦本部長であるシトレ元帥に

辞表を提出するヤン。

『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第9話より引用

しかし元帥は

すんなりと辞表を受理しません。

そりゃあそうです。

イゼルローン要塞を味方の犠牲を出さずに

奪った天才用兵家を失う訳には

いきませんからね。

でもヤンの決意は固そう。

そこでシトレが持ちだしたのが

第13艦隊の存在。

結成されたばかりのヤンの艦隊です。

寄せ集めとかいろいろ言われていた艦隊。

その艦隊を捨てて退役するのは

司令官として無責任すぎるんじゃね?

とシトレ元帥は言外に込めて

ヤンに話します。

この論法はヤンの予想外だったのでしょう。

結局ヤンは積極的な反論ができません。

本部長室を退出し、

エレベーターに乗り込むヤン。

そこで偶々統合作戦本部を訪問していた

シェーンコップと出くわします。

シェーンコップはヤンが

辞表を出してきたことを察し、

またシトレ元帥がそれを受理しない

という予想をヤンに話します。

シェーンコップ自身、

今回の作戦でヤンに心酔したようで

以後もヤンの元で戦いたいと

直に伝えます。

軍人辞めて

歴史家になる。

ヤンのささやかな夢は

残念ながら叶わないようです。

不本意なグリーンヒル親子との会食

ユリアンと合流したヤンは

とあるレストランを訪れます。

退職に失敗した以上、

やけ食いしようとでも思っていたのでしょうか?

しかし運悪く店は満席。

仕方なく他の店に行こうとした時、

ヤンを呼ぶ声が。

ヤンを呼んだのは

ヤンの副官であるフレデリカ・グリーンヒル中尉でした。

何でも父親と一緒に食事をしていたとか。

『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第9話より引用

この展開、

ヤンとしては御免被りたいところでしょう。

軍を退職できなかった上に

楽しみにしていた食事を

上司と一緒にしなければいけないなんて。

でもここで逃げたら

失礼に当たります。

ヤンとユリアンは

フレデリカと

その父親である

統合作戦本部次長の

ドワイト・グリーンヒル大将と

会食することに。

『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第9話より引用

初対面のはずのグリーンヒル大将とユリアン。

でもグリーンヒル大将は

ユリアンをしているみたいです。

何でもユリアンはフライングボールという

スポーツの選手であり、

ハイネセンポリスではちょっとした

有名人であるとか。

もちろんそんなことを

全く知らないヤン。

保護者失格ですわ。

少しは被保護者に興味を持たんと

ユリアンが拗ねますよw

Bパート:ジェシカが評議会議員に

同盟では帝国領への侵攻が決まり、

ヤンがグリーンヒル親子と食事をしている頃、

フェザーンではある計画が進んでいます。

新銀河帝国ってそれフラグ?

愛人であるドミニクの家でくつろぐ

フェザーンの自治領主アドリアン・ルビンスキー。

ルビンスキーはテレビ電話で

補佐官であるボルテックから

報告を受けます。

『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第9話より引用

軍事力を持たず

経済力だけで自立するフェザーン自治領。

その経済力を武器に

帝国と同盟の経済を牛耳るため

いろいろなところに手を回していたのです。

帝国や同盟の奴らが気付いた時には

経済を握るフェザーンに対抗できなくなる。

そのために日夜頑張る

フェザーンと言ったところでしょうか?

しかしドミニクが言うように

どれだけ経済を握っても

帝国にルドルフ大帝のような

カリスマと能力を兼ね備えた人物が出現し、

新帝国のようなものが成立すれば、

フェザーンの小細工は

すべて水泡に帰すかもしれない。

その可能性を思案するルビンスキー。

うん、これフラグですね。

まさかこんなところで

新帝国成立のフラグが立つとは…。

ジェシカが反戦政治家へ

会食が終わり、

グリーンヒル親子と別れる

ヤンとユリアン。

その際、

グリーンヒル大将は

ヤンに結婚をする気があるか

質問されます。

その質問に

反応してしまうフレデリカ。

わかりやすいですねえw

でも平和になったら考えると

ほぼゼロ回答したヤンに

フレデリカはしょんぼり。

まあ、ラップとジェシカのことを

考えたら結婚に二の足を踏むのも

わかります。

退役できていたならともかく、

このまま軍人を続ける場合、

結婚しても自分がいつ戦死するかわかりません。

そして戦死すれば

結婚相手をジェシカのように

悲しませてしまう。

そんな風にヤンは考えているのでしょう。

タクシーの中でニュースを見るヤン。

そこでジェシカが最高評議会の議員に当選し、

就任演説することを知ります。

つ~か、

ヤンはジェシカが選挙に出て、

当選したこと知らなかったのかよ。

あとユリアン、

ジェシカがヤンを訪ねてきたことを

ヤンに話さなきゃいけないでしょ。

アバンのシーンは

この時のものだったのですね。

回想シーンの中で

ジェシカはユリアンに

軍人になりたいか質問します。

軍人になりたいと素直に答えるユリアン。

続けてヤンがユリアンが軍人になる頃には

平和になっていると言っていたことを

ジェシカに話します。

それを聞いて優しい顔になるジェシカ。

ヤンは戦争を終わらせるために頑張っている。

そんな風にジェシカは確信したのでしょう。

そして自分も戦争を終わらせるために

頑張ると決意したのかも。

交通管制の不具合により

タクシーを降りて歩くヤンとユリアン。

一緒に星空を見上げますが

ヤンはつぶやきます。

「お前は私と一緒の星を見上げる必要はないんだよ。

…人は自分だけの星を掴むべきなのだ。

例えどのような兇星であっても。

このセリフは原作そのまま。

ユリアンは自分とは違う道を進んで欲しいという

ヤンの想いが含まれているのでしょうね。

そして同時に政治家としての道を進み始めた

ジェシカへのエールだったのかも。

聴衆の前で演説するジェシカ。

『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第9話より引用

歴史とは自分達で作るものである。

今生きている私たちが。

正義の戦争とか

崇高な義務であると

主張する人がいるが

それを決めるのは私たちである。

戦地から遠く離れたところで

主戦論を唱える奴らではなく、

戦争で大事な人を失った私たちだと。

そして私は権力者たちに問い続ける。

あなたたちはどこにいるのかと。

後方で戦争を美化する政治家に

対する痛烈な皮肉。

この問いに

待っ正面に答えることができる

政治家が

同盟にどれくらい

いるのでしょうかねえ。

ジェシカの戦いはここから始まりました。

政界は正義の戦争の名の元、

戦争遂行派の方が多いはず。

強い決意を持ったジェシカも

きっと難儀することでしょう。

でもジェシカはおそらく

挫けたりしないはずです。

だってヤンも戦争を終わらせるために

頑張っていると知ったから。

終わりに

今回はここで終了。

ジェシカの最後の演説が

全部持っていきましたねえ。

前半でウインザー夫人が話したことに

対比になっていて、

よりジェシカの言っていることが

正しいと認識できるような演出だったのでしょうねえ。

戦争に対する

ジェシカの認識はその通り

だと思いますけど、

政治家は戦争のことだけ

考えればいいのではないですからね。

ジェシカの他の分野の政策、

例えば経済とか教育とかは

どう考えているのか興味がありますわ。

まあ、本題がから離れているので

原作では書かれていませんし、

この新版でも描かれないでしょうね。

さて次回のタイトルは

「幕間狂言」。

とうとう同盟の正軍師たる

フォーク准将登場か?

と思ったら、

タイトル画面の上の方に

帝国の紋章が。

帝国の話なのか?

同盟の話なのか?

それとも両方やるのか?

どれにしても次回も楽しみです。

今回のまとめ三行

・政権維持のために出兵が決まる

・フェザーンがじわじわと帝国と同盟の経済を牛耳る

・ジェシカが政治家になる

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