『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第8話「カストロプ動乱」の感想 「キルヒアイスが本気を出す」

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感想(ネタバレあり)

 

久しぶりに帝国側のお話です。

ずっと同盟側の話が続いて本作の主人公はヤンじゃね?と思った視聴者は多いはず。

 

大丈夫です。

本作の主人公はあくまでラインハルトですから。

 

まあ、そうは言っても今回のメインはラインハルトではなく、その親友兼腹心であるキルヒアイスの方なんですけどね。

 

ラインハルトの影に隠れてその実力を発揮する機会がなかったキルヒアイス。

今回はその実力を余すことなく発揮します…と言いたかったのですが、今回だけ見るとそれほど優秀とは思えないかも。

 

第7話の感想記事を読みたい方は以下のリンクをご利用ください。

『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第7話「イゼルローン攻略(後編)」の感想 「難攻不落の要塞は内側から占領すべし」

 

また第8話の補足記事はこちらから。

『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第8話の補足説明(みたいな)記事を作ってみた 「原作のカストロプ動乱はどう描かれている?」

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カストロプ公領で動乱が起こった原因

 

フリードリヒ4世の元で15年間財務省書を務めたカストロプ公オイゲン。

この人物が事故死したことで大規模な横領をしていたことが発覚

 

そりゃあ財務省書という帝国の財政を預かる省庁の長を15年も務めていれば帝国の国庫を好き勝手できたでしょうからね。

 

横領が発覚した以上、帝国としては放っておく訳にはいきません。

帝国はすぐにカストロプ公の領地へ調査のための人員を送りこます。

 

しかしオイゲンの息子であるマクシミリアンはこれに激怒。

 

帝国に反旗を翻します。

 

まあ、貴族のボンボンが父が死んだ途端、役人が派遣されて不正に得た財産の調査をすると言われたら反発しますわ。

 

この手のボンボンって甘やかされて育っているでしょうから、自分は何をやっても許されると思っているのでしょうね。

 

 

勅命がキルヒアイスの下った訳

 

カストロプの動乱を収めるため、ラインハルト旗下のキルヒアイスに勅命が下ります。

 

銀河英雄伝説第8話より引用

 

 

実はこれには裏があり、ラインハルトがキルヒアイスに勅命が下る様に国務尚書のリヒテンラーデ侯に依頼したのです。

 

リヒテンラーデ侯とすれば、ラインハルトの願いを聞き入れることで恩を売ることができます。

 

また仮にキルヒアイスが動乱の鎮圧に失敗してもそうなったら改めてラインハルトに討伐を命じればいい。

 

ラインハルトも一度部下が失敗していますから鎮圧に成功してもデカい顔をできない。

 

どっちに転んでもリヒテンラーデ侯は損をしない。

 

さすが実務家貴族として国政を取りし切る人物。大層な狸野郎ですわ。

 

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キルヒアイス以外のラインハルトの部下達は不満タラタラ

 

皇帝の命令である勅令が下る。

これは帝国軍人としては名誉なことであり、勅命が下るだけで箔が付きます。

 

だからこそ、ラインハルトの部下達はキルヒアイスに勅令が下ったことに非難半分ヤッカミ半分って感じ。

 

特に猛将の誉れ高いビッテンフェルトは不満を隠そうとしません。

 

銀河英雄伝説第8話より引用

 

 

ただ不満は他の提督たち、ケンプ、ルッツ、ワーレン、そしてメックリンガーにもあるようです。

 

 

元々平民や下級貴族出身の者たちばかり。

出世欲も旺盛でしょう。

だからこそ今回の件が余計に悔しいのです

 

一方、ラインハルト旗下の中で十分な武功をあげてきた二人、ミッターマイヤーとロイエンタールはさすがにヤッカミや非難みたいなことは言いません。

 

二人にはわかっているのです。

今回の勅令はキルヒアイスに武功を上げさせてローエングラム元帥府のナンバー2にするためであると。

 

ミッターマイヤーとロイエンタールは以前ラインハルトに助けられており、その時以来ラインハルトの忠誠を誓い、ラインハルトの目的(帝位の簒奪)もある程度知っています。

 

だからこそ、キルヒアイスをナンバー2にすることも納得しようとしていますが、やっぱりに何か引っかかるようですね。

 

何しろ自分達より席次が上になるのです。

自分達より優秀でないと困るって感じでしょうか?

 

 

カストロプの動乱あっさり終了

 

帝都オーディンを出撃したキルヒアイス率いる討伐艦隊5000隻は迎撃してきたカストロプ艦隊1万隻と交戦に入ります。

 

 

銀河英雄伝説第8話より引用

 

数の上では圧倒的に不利な状態。

それにも関わらずカストロプ艦隊を包囲しようとするキルヒアイス。

 

用兵の常道からは外れていますがこれはカストロプの旗艦に近づき通信を旗艦に聞こえるようにするため。

 

通信の内容は今回の目的はマクシミリアンの捕縛だけ。

マクシミリアンの部下たちは降伏さえすれば捕虜として正当に扱うというもの。

 

普通ならこんな通信を聞いても降伏しようなんて奴は出て来ないでしょう。

 

だってカストロプ軍の方が圧倒的に有利なんですもん。

 

しかしこのマクシミリアンってすぐに部下を殴る暴君タイプ。

 

ずっとこんな男に仕えるの嫌と思う部下が多かったらしく、マクシミリアンさん、見事部下に裏切られて無念の退場です。

 

銀河英雄伝説第8話より引用

 

わずか10日で動乱を鎮圧したキルヒアイスの手腕にビッテンフェルト達も脱帽の様子。

 

まあこれだけの手並みを披露されたら納得するしかありませんわ。

 

めでたく中将に昇進したキルヒアイスはリヒテンラーデ侯から「皇帝に忠誠を誓う」ようにとのありがたいお言葉を貰います。

 

皇帝に忠誠?

なんてバカなことを。

キルヒアイスから忠誠の対象の1人を奪い去ったのは皇帝だろうに。

 

さて、そんなことを思っているであろうキルヒアイスの元にイゼルローン要塞が陥落したという情報が伝えられます。

 

 

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オーベルシュタインが売り込みにやってきた

 

イゼルローン要塞失陥。

この知らせに帝国軍三長官(軍務尚書、統帥本部総長、宇宙艦隊司令長官)は唖然呆然。

誰にこの責任を押し付けるか考え始めます。

 

 

一方ラインハルトはこの事態を嘲笑します。

 

だってこれだけの一大事、帝国軍三長官だってタダではすみません。

 

現在帝国軍ナンバー4の地位にあるラインハルトは、上の3人が責任とって辞任すれば労せずに帝国軍のトップに立てるのですから。

 

 

さてそんなラインハルトの元にオーベルシュタイン大佐がやってきます。

 

イゼルローン要塞駐留艦隊の幕僚で唯一帰還した男。

そのことだけで詰め腹切られそうになっているオーベルシュタインはラインハルトの庇護を求めて訪問してきたのです。

 

 

銀河英雄伝説第8話より引用

 

 

オーベルシュタイン曰く、自分は義眼であり、劣悪遺伝子排除法が有効ならば自分も劣悪遺伝子保持者として抹殺されていたはず。

 

だからこの法律を作ったルドルフ大帝とそのルドルフ大帝の作ったこの帝国を憎んでいる。

 

本当ならば自分で滅ぼしたいけど、自分には力がないので、力のある人、つまりラインハルトの役に立ちたいと。

 

まあ、これは本心でしょうけど、今のオーベルシュタインの立場からすると眉唾ものですよねえ。

 

ラインハルトに守ってもらうために媚びを売っているようにも見えますから。

 

でも結局ラインハルトはオーベルシュタインを自分の庇護下に置くことにします

 

それはラインハルトがオーベルシュタインに利用価値を見出したからです。

 

オーベルシュタインが言ったように光には影が従う。

ラインハルトが覇業を成すには汚い仕事、つまり謀略を指揮する者が必要。

 

キルヒアイスは優秀だけど、正直すぎるその性格は汚い仕事には向かない。

 

その点、このオーベルシュタインならばやってくれそう…な気がする。

そんな感じでしょうねえ。

 

キルヒアイスはオーベルシュタインの登用に批判的ですが、ラインハルトはオーベルシュタインを助けることにします。

 

後々のことを考えれば、この時がラインハルトとキルヒアイスの意見のすれ違いの始まりだったのかもしれません。

 

 

皇帝はラインハルトの叛意に気付いている?

 

皇帝の元のやってきたラインハルト。

そして皇帝フリードリヒ4世から帝国軍三長官のうちどれが欲しいか尋ねられます。

 

しかしこれを固辞するラインハルト。

ゼークトは戦死し、シュトックハウゼンは囚われの身。

これ以上責任を負う人間は必要ないと。

 

この殊勝な意見にリヒテンラーデ侯も同調して帝国軍三長官の責任問題はなくなりました。

 

皇帝のお情けという形で自分達が助かったのにオーベルシュタインだけに責任を負わせる訳にはいきません。

 

ここでオーベルシュタインも無罪放免となり、晴れてローエングラム元帥府への転属が決まります。

 

 

フリードリヒ4世が薔薇の世話をしているところにやってくるリヒテンラーデ侯。

 

リヒテンラーデ侯はフリードリヒ4世に進言します。

ラインハルトに皇帝が甘すぎると。

 

そしてこのままだとラインハルトが増長していつかは簒奪を企てるかもしれないと暗に匂わせます。

 

しかしフリードリヒ4世は動じません。

 

それどころか不滅の国家などない。

ゴールデンバウム朝が自分の代で終わってもいいとさえ思っているようです

 

銀河英雄伝説第8話より引用

 

 

案外このフリードリヒ4世はラインハルトの本当の目的に気付いているのかもしれませんね。

 

凡庸に見えてホントに優秀って人はアニメでは結構いますので。

 

 

終わりに

今回はここで終了。

 

今回は旧OVA版の第5話「カストロプ動乱」と第8話「冷徹なる義眼」を合わせた内容でしたね。

 

旧OVA版の第5話と第8話の感想記事はこちらから。

銀河英雄伝説【旧OVA版】第5話「カストロプ動乱」の感想 「キルヒアイスやっぱり優秀だった」

銀河英雄伝説【旧OVA版】第8話「冷徹なる義眼」の感想 「自分の危機を逆用してラインハルト陣営に入りこむ手腕は凄いわ」

 

 

 

旧OVA版を見たことなる方はイゼルローン要塞失陥の話の後にカストロプ動乱が入ってきて違和感を覚えるかもしれませんが原作はこの順番なので。

 

今回後半部分はほぼ原作通りで文句はありませんが、前半部分はいけませんわ。

 

旧OVA版では1話使った話を半分の尺に収めなければいけなかったのでかなりカットしたのでしょうけど、カットし過ぎで意味不明です。

 

どうして冒頭にマリーンドルフ伯が捕らえられたか説明がなかったし、どうしてカストロプが迎撃に出撃したか説明なし。

 

おまけに説得するために包囲しようとしたのは意味わからん。

 

第7話まではかなりよくできていたので今回の前半の出来にはホント残念ですわ。

 

第9話の感想記事はこちらからどうぞ。

『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第9話「それぞれの星」の感想 「権力者に問い続ける政治家ジェシカの戦いが始まる」

今回のまとめ三行

  • キルヒアイスがカストロプの動乱を鎮圧する
  • オーベルシュタインが自分を売り込みに来た
  • 皇帝は全部御見通し?