感想(ネタバレあり)
今回は第1期の山場。
同盟軍と帝国軍の将帥たちが総登場します。
ただ同時に同盟軍は優れた将官たちを一度に失う悔やんでも悔やみきれない戦いでもあるのです。
ウランフやボロディンが生きていれば。
ヤンがそう愚痴るくらいこの戦いは痛かったです。
第14話の感想記事を読みたい方は以下のリンクをご利用ください。
銀河英雄伝説【旧OVA版】第14話「辺境の解放」の感想 「補給を断たれ領民の信頼も失った同盟軍が窮地に」
同盟の将帥たちが次々に倒れていく
補給線を断たれ士気が上がらない同盟軍。
そんな同盟軍に対し、帝国軍が攻撃を仕掛けます。
数では互角でも士気が下がっている以上、まともに戦えません。
ウランフ中将の第10艦隊みたいに善戦した艦隊もありましたが、第3、第7、第12艦隊は通信途絶(たぶん降伏した)。
惑星リューゲン宙域で善戦した第10艦隊も戦力が尽きかけ、乾坤一擲の中央突破戦法で艦隊の半数余りを死地から脱出させることに成功しますが、しんがりを勤めた第10艦隊旗艦盤古は撃沈。
ウランフ中将をはじめとする第10艦隊司令部は壊滅してしまいます。
そういえば最初の漫画版か外伝で第10艦隊の残存戦力を率いたのがアッテンボローという記述があったと思います。
第2艦隊が解体された後、ヤンの元にいないと思ったら別の艦隊勤務になっていたようですね。
第10艦隊の生き残りがアムリッツァ星系に向かっているころ、ミッターマイヤーにいいようにされた第9艦隊は艦隊司令官のアル・サレム中将が重傷。
またかろうじて逃亡に成功した第5、第8艦隊でも全体の3割の犠牲を出す始末。
この時点でまともに戦っているのはヤンの第13艦隊のみ。
でもその第13艦隊もケンプ艦隊、キルヒアイス艦隊相手に艦隊戦のダブルヘッターをする羽目となり、いつまで持つかわかりません。
同盟の敗北は既に決定済みですが、それを理解してない人間もいるようです。
それが同盟軍の総大将たるロボス元帥。
ロボスは帝国に一矢を報いるためアムリツァ恒星系に残存戦力の集結を命令します。
このアムリッツァ星系への集結命令に関して、「ロボス無能過ぎる」という意見をよく見ますが、個人的には仕方が無かったのではと思います。
だってこのままイゼルローン回廊まで退却すると、イゼルローン回廊で敵味方入り乱れての艦隊戦になる可能性がありますからね。
乱戦になってイゼルローン要塞の主砲トゥ―ルハンマーが使えない事態になるとどうなるか。
最悪イゼルローン要塞を失う危険性だってあったのです。
またこの当時イゼルローン要塞は補給の中継地になっていると推測されますので、物資輸送用の民間船などが溢れていた可能性もあります。
そう考えるとロボスの「アムリツァ恒星系に集結せよ」という命令も一応合理性があったのではないでしょうか?
まあ、ロボスの場合は自分の地位や名誉を守るために戦力を集結させた可能性が高いですけどね。
ロボスがどういうう考えで残存戦力をアムリツァ星系に集めたか?
新版ではその辺がもうちょっと詳しく描かれています。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第12話(最終話)「死線(後編)」の感想 「苦戦する同盟軍!!3倍の敵を前にヤンはどうなる?」
同盟軍の後背にキルヒアイス艦隊が出現し万事休す
アムリツァ恒星系に再集結した同盟軍。
ここで一矢報いたいところですが、結果的にアムリツァに終結した同盟軍の残存戦力はフルボッコにされます。
帝国軍ホント容赦ないですわ。
特にビッテンフェルトは容赦ありません。
彼の艦隊の猛攻の前に同盟軍第8艦隊は分断され大ダメージ。
ここで調子に乗ったビッテン君。
武勲をさらに稼ぐためヤンの第13艦隊にもちょっかいを出します。
ただ少し急ぎすぎたため武器換装の僅かな隙をヤンにつかれ、自慢の艦隊が半壊状態に。
ここで一気に同盟軍が攻勢に出れたら良かったのですけど、後方に作っていた機雷群をお得意の指向性ゼッフル粒子で突破したキルヒアイス艦隊に襲われ同盟軍は総崩れ。
勝敗は決しました。
いや、勝敗は決していて、同盟軍の敗北か大敗北かの違いだけだったように思えます。
そしてキルヒアイス艦隊が出現した時点で同盟軍の大敗北確定です。
銀河英雄伝説【旧OVA版】第15話を視聴し終わって
今回はここで終了です。
この旧OVA版の第15話は銀英伝屈指の神回と言っても過言ではありません。
作画、演出、音楽、声優さんの演技、どれも最高級です。
特殊EDと共に同盟軍ファンを奈落の底に落とすあの演出とナレーション。初めて見た時は鳥肌が立ちましたわ(実話)。
是非見たことない方は有料動画サイトなどで一度視聴することをお勧めします。
新版のアムリツァ会戦も第7艦隊のオリジナル部分など評価できる点も多いですが、やはり旧OVA版の方に一日の長があると思います。
あくまで主観ですが。
今回のまとめ三行
- 同盟帝国の将帥が総登場
- 一方的に叩かれる同盟軍
- 同盟軍は一矢報いるところか総崩れ