感想(ネタバレあり)
前回は地球での戦闘がメイン。結構グロいシーンが多かった印象ですね。
それに対して今回は戦闘シーンはなく、会議やボヤキがメインです。
第63話の感想記事を読みたい方は以下のリンクをご利用ください。
銀河英雄伝説【旧OVA版】第63話「聖地」の感想 「これで地球教は滅んだ?」
ユリアン一行が帝都へ
帝国軍に協力して地球教を殲滅したユリアン。
帝国軍の司令官であるワーレンと対面すると「帝都まで同行させてほしい」とワーレンに頼みます。
ワーレンとしても地球教殲滅に協力してくれたユリアンの願いを無下に断ることもできませんし、帝都に連れていくだけならお安い御用って感じなんでしょう。
ユリアンとしてはヤンのために見れるところは見るつもりなんでしょうけどね。
帝都オーディン。
実際見ても機密は得られないでしょうけどね。
帝国内の亀裂が明らかに
レンネンカンプの部下でヤンの監視をしていたラッツエル大佐。
彼はレンネンカンプが偏った密告を信じ、同盟にヤンを不当逮捕されたということをミュラーに報告します。
アニメではミュラーとラッツエルの関係が述べられていませんが、実はこの二人士官学校の同期という設定が原作にはあるのです。
だからラッツエルはミュラーに報告したという訳。
ミュラーは士官学校時代から信頼できる同級生だったんでしょうね。
ミュラーはその情報を持って上級大将以上が出席できる軍首脳部の会議に出席。この情報を披露しました。
当然この情報でヤンに同情的な雰囲気が形成されてしまいます。
普通なら同僚であるレンネンカンプの肩をもつ人もいるはずなのに、誰もレンネンカンプを擁護しないとは。
レンネンカンプってどんだけ人望ないんだよ。
一応オーベルシュタインだけはレンネンカンプを擁護するような発言しました。
ただこの人の場合、レンネンカンプを煽った張本人ですし、何よりヤンが不法にレンネンカンプを拉致したことを問題視していますからね。
このオーベルシュタインのレンネンカンプ擁護を聞いた途端、ミッターマイヤーが激高。
元帥同士の言い争いに発展します。
そこにオーベルシュタイン側に立ってミッターマイヤーを嗜める人物が。
それはオーベルシュタインによって復権したラング内国安全保障局局長。
ただ今度はこのラングの発言がロイエンタールを激怒させることになってしまいます。
おそらく、ラングの言動がミッターマイヤーを馬鹿にしていると感じたのでしょう。
冷静沈着なはずのロイエンタールがここまで怒って相手に罵詈雑言を浴びせるくらいですし。
いつもだったら冷笑を浴びせるくらいだったと思います。
まあ、ラングも文官の癖に上級大将以上が参加できる会議に出席して、さらに発言したのがもともとの間違いなんですけどね。
しかしこの一件、いろいろ尾を引くことになります。
ラングはロイエンタールに恥をかかされたと逆恨みし、ロイエンタールを追い落とすために情報を集め始めることに。
そしてそれが帝国に災いをもたらすことになります。
それにしても小人の恨み妬みって怖いですわ。
ロイエンタールにしろ、ヤンにしろ、思いがけない人物に足元をすくわれるのですから。
ヤンの安寧の生活は終わる
レダⅡ号で惑星ハイネセンを脱出したヤン一行。
同盟が事実上の敵となった以上、ヤンたちが頼れるのはメルカッツのところしかありません。
バーミリオン会戦の後、メルカッツを助けるために逃亡させたのですけど、回りまわってヤンの身を助けることになるとは。
ただこの事態はヤンには不本意の極みなことでしょう。
だってしばらくはのんびり過ごしていろいろ戦略を練るはずだったのに。
100日あまりで惑星ハイネセンから逃亡することになっちゃいましたから。
これまで頑張ってきたのは夢の年金生活で楽をするため。
おそらく今回の事態で年金支給も止まるはず。
こんなはずでは。
ヤンでなくてもそうボヤキたくなるでしょうね。
オーディンからフェザーンへの遷都が発表される
体調が回復したラインハルトは一つの命令を公にします。
それはラインハルト自身がフェザーンに移り、そこで政務を取るというもの。
基本皇帝が治めるのが帝国であり、皇帝が住むところが帝都。
ラインハルトがオーディンからフェザーンに移るということは帝都も移る、つまり遷都するということです。
それを公にし、さらに「これは一時的なものに非ず」とわざわざ言ってるのですから、これからはフェザーンが政治の中心になるからそう心得ておけということ。
さらに惑星フェザーンがあるフェザーン回廊は帝国領と同盟領を結ぶ場所にあり、帝国領だけを統治する場合は位置的に帝国領の西側に偏っていろいろ不都合なはず。
でも見方を変えて、同盟領と帝国領の両方を治めるならばフェザーン回廊は丁度真ん中になるので好都合。
つまりラインハルトは「同盟領を併呑するよ」と宣言しているのと同然なのです。
遷都の意味にどれだけの人が気付いたのでしょうかねえ。
ミッターマイヤーやロイエンタールは気付いているようですけど。
それはともかく、この事実上の遷都令でラインハルトの戦略はほぼ決まりました。
それにこれに触発されたのでしょうか?
同盟領の辺境にある一つの恒星系政府が同盟からの分離独立を宣言します。
その恒星系の名前はエル・ファシル。
ヤンにゆかりのあるこの恒星系の独立はどうヤンに影響を与えるのでしょうか?
銀河英雄伝説【旧OVA版】第64話を視聴し終わって
今回はここで終了。
今回はいろいろ伏線が張られてしっかりと見ておかなければいけない回だったと思います。
さて、次回は同盟政府の混迷がメイン。
レベルの力ではどうすることもできないかも。
第65話の感想記事はこちらからどうぞ。
銀河英雄伝説【旧OVA版】第65話「すべての旗に背いて」の感想 「重圧が1人の政治家を壊す」
今回のまとめ三行
- ロイエンタールとラングの抗争が始まる
- 夢の年金生活がもう終わった
- フェザーンへの遷都が発表される