感想(ネタバレあり)
今回のお話。
民主政治の悪い面が出ている嫌な回だったと思います。
選挙で代表を決める民主政治って政治家が選挙のことばかり考えて行動しますからね。
選挙よりまず同盟という国家と国民のことを考えろよと言いたいです。
第11話の感想記事を読みたい方は以下のリンクをご利用ください。
銀河英雄伝説【旧OVA版】第11話「女優退場」の感想 「女の嫉妬恐るべし」
政治業者の政権維持で出兵計画が決定
ヤンのペテンでイゼルローンをほぼ無償で手に入れた結果、同盟内部での主戦論が強くなってしまい、和平を望むヤンの思惑は見事に外れてしまいました。
戦争で疲弊しないと厭戦気分は生じません。
勝ってる時は誰だってさらなる戦果を期待するもの。
人間は欲の塊ですから。
ちょっとヤンは甘かったですね。
そしてそんな中、
自由惑星同盟最高評議会に帝国領侵攻作戦の提案がなされます。
現在の同盟の国力ではかなり危ない作戦のはずですが、次の選挙のことばかり考える政治業者どもは、この無謀な作戦を多数決の末、決定します。
同盟の国力なんかよりも自分たちの権力維持。
帝国に勝てば選挙に勝てる。
民主政治の悪い面が浮き彫りになった感じがします。
どんなに間違った政策でも選挙民の受けがいいのならばそれをやってしまう。
適切な代表を選ぶはずの選挙が逆に政治家の足かせになるとは。
まさに衆愚政治というやつ。
政治家が悪いのは当然ですけど、派手な政策だけで投票してしまう市民も困ったものです。
ちなみの同盟の最高評議会のメンバーのうち3人は、帝国側の皇帝、帝国宰相、財務尚書の声優さんたちが兼役していいます。
これ豆知識。
よく聞けばわかると思いますのでもう一度この話を視聴される際は是非確認してみてください。
ヤンVSフォーク!実績あるペテン師と弁舌しかない迷軍師の対立
さてこの無謀な帝国領侵攻作戦。
考案したのは同盟きっての秀才フォーク准将です。
しかし同盟には秀才が多いですねえ。
確かヤンの士官学校同期のワイドボーンも同じように呼ばれていた感じがしますけど。
フォークは見た目が陰気の塊のよう奴ですが、勉強ができるのか順調に出世しています。
あとなぜかロボス元帥に気に入られているという設定が外伝の小説にあったような。
そんなフォークですけど、目の上のたん瘤というべき人物がいます。
それがヤン。
そりゃあヤンはフォークと違って前線で武勲を重ねて出世してますからね。
フォークがヤンを妬むのはある意味当然かもしれません。
ホントにフォークは小人です。
声は古谷徹さんがやっているのでヒーロー声に聞こえないこともありませんが陰険な性格がよく声で表現されていると思います。
さすがベテラン声優という感じですね。
作戦会議では作戦に懸念を持つヤンと作戦に絶対の自信を持つフォークの言い争いが勃発します。
途中からは第5艦隊のビュコック中将も加わり、周りの提督たちはうんざり顔。
たぶんヤン以外の提督たちも今回の作戦に内心反対なんでしょうね。
だっていい加減すぎますもん、この作戦。
地の利は帝国にあるのだから、もうちょっと慎重な作戦案にすべきなのに、作戦立案者であるフォークは敵と正面から戦って勝つことしか考えていませんからね。
ホント嫌になってきます。
シトレ元帥もフォークを嫌うのがよくわかりますわ。
まあ、「実績よりも弁舌で自分を大きく見せようという奴」を好きな人なんてほとんどいないでしょうけどね。
3000万将兵を動員した帝国領侵攻作戦が始まる
同盟最高評議会の決定。
そして同盟軍の作戦会議を経て、帝国領侵攻作戦が正式に決定します。
動員される兵力8個艦隊3000万。
戦闘用艦艇は20万隻。史上最大の作戦ですが、実際に艦隊を指揮する艦隊司令官達やシトレ元帥などは不安を隠せません。
一番良いのは「ほどほどに負けて撤退すること」なんでしょうけどね。
少しでも勝てば撤退できないし、大負けすれば同盟の屋台骨が揺らぎますので。
今回はここで終了。
次回は同盟軍の侵攻に対する帝国側のお話です。
ラブストーリー的要素も入っているので、銀英伝らしくない感じもしますわ。
第13話の感想記事はこちらからどうぞ。
銀河英雄伝説【旧OVA版】第13話「愁雨来たりなば」の感想 「焦土作戦で同盟軍を飢えさせる」
今回のまとめ3行
- 同盟の迷軍師フォーク准将登場
- 政治家の政略のために帝国領侵攻が決定
- 10個艦隊3000万人を動員