「倫也が求める凄いイラストレーターになるため」、倫也の元を去る決断をしたえりり。
何か矛盾しているようにも見えますが決断した以上、もう引き返せません。
でもえりりが去ることによって倫也はさらに加藤に傾斜しそうなんですよね。
今回も最後に加藤が美味しいところ持っていってるし。
ではいつものように見どころやポイントを振り返ります。
原作のネタバレも一部含みますので原作未読の方はご注意くださいね。
なお、ストーリーを通しての感想はこちらの記事をご覧ください。
冴えカノ♭第10話「そして竜虎は神に挑まん」の感想 「また加藤が最後の美味しいところを」
えりりの選択は最良だった?
紅坂朱音のやり方が気に食わないえりり。
しかし「クリエーター柏木エリ」としてはかなり心を揺さぶられたようです。
だって20年も続いている超人気ゲームのメイン絵師ですよ。
現実で言えば「FF」や「ドラクエ」や「テイルズ」のような多くの人が知っている作品の。
そしてオタク業界で覇権を確立した紅坂朱音に誘われた。
クリエーターなら光栄ですし、ワクワクしない訳ありません。
でもフィールズクロニクルの製作に参加するということは倫也のサークルを抜けることを意味します。
商業ゲームの製作に参加しながら同人ゲームの製作に参加するなんて高校生には時間的に絶対無理ですから。
フィールズクロニクルの仕事をえりりが引き受けた場合、ようやくゲットした「倫也の一番近くの場所」を捨てることになるでしょう。
そして何より「サークルを抜けること」になればまた倫也を裏切ってしまう。
冴えカノ♭第10話より引用
小学生の時、オタクであることを隠さずえりりとの関係を維持しようとした倫也。
それに対して脱オタクしたように装い、倫也から離れてしまったえりり。
今回えりりが倫也を裏切れば2回目の裏切りです。
いくら倫也でも2回も裏切られてしまっては完全にえりりを見限るかも。
では現状のまま、倫也の元に残る決断をすればどうなるでしょう?
そうなるとスランプを脱出できず「絵師として倫也を助ける」ことができません。
また倫也自身、第8話を見ると心が加藤に行きかけています。
過去に一度裏切っている以上、えりりの性格からして倫也が加藤を選んでも文句を言わない可能性大。
(相手が詩羽先輩なら文句を言ったり邪魔したりするかもしれませんが)。
冴えカノ♭第10話より引用
結局絵師としても大成せず、倫也の隣も維持できない。
負け犬ヒロインになるのが確実でしょう。
その一方、紅坂朱音のオファーを聞いた結果、えりりはスランプを脱出できてどうすればクオリティの高い絵を描けるかがわかるようになるかもしれません。
倫也の近くにいてはイラストレーターとしては駄目になり、倫也の求める凄いイラストレーターになれない。
それがわかったことはえりりには大きい収穫です。
紅坂朱音の元でさらに力をつければ、罵倒されなくても安定した絵が描けるようになり倫也の役に立てるかもしれません。
そうなれば倫也の隣の席を再奪取する可能性が出てくるかも。
そんな風に考えれば、サークル脱退というえりりの決断はそれほど悪いものではないのかもと思えてきますね(かなり苦しいけど)。
伊織は行く当てあるのかしら
詩羽先輩やえりりの引き抜きの件。助言を無視し倫也に一言ことわることなく進めた紅坂朱音に苦言を言った伊織。
その伊織は「ルージャンルージュを辞める」と朱音に伝えます。
冴えカノ♭第10話より引用
詩羽先輩とえりりを倫也に仁義を切ることなく引き抜いた件もたぶん遠因になっているでしょうけど、その前から決めていた可能性も。
朱音のやり方についていけなくなったのか?それとも朱音の元にいると朱音を超えることができないと思ったのか?
でもこの伊織の行動が結果的にああいうことになりますからね。
冴えカノ♭第10話より引用
アニメ2期では描かれることはないでしょうけど。
詩羽先輩は紅坂朱音の後輩に
大学に進学する詩羽先輩ですが何の因果か進学する大学は町田さんやあの紅坂朱音の通っていたところ。
つまり詩羽先輩は紅坂朱音の後輩になるのです。
こういうの見ると詩羽先輩が紅坂朱音の元に行くのは運命なのかもしれませんね。
冴えカノ♭第10話より引用
ちなみに町田さんと紅坂朱音が二人だけで飲みに行く話がGirlsSide第2巻に掲載されています。
興味がある方は是非読んでみてください。
「町田さんの詩羽先輩に対する想い」や「紅坂朱音がえりりのことをどう考えているのか」その一端がわかりますので。
えりりはドM
スランプから全く抜け出せなかったえりり。
しかし紅坂朱音に力の差を見せつけられて罵倒された結果、えりりはスランプを脱出。
そればかりかスランプ前より素晴らしい絵を描けるように。
冴えカノ♭第10話より引用
結局えりりって貶されてることにより力を発揮するタイプだったのです。
つまりドMということ。
ツンデレでドM。こういうところは結構王道かも。
どこかに絵師やプロデューサー落ちていないかしら
「詩羽先輩とえりりが抜けたこと」で、サークル存亡の危機になってしまいます。
まだ加藤が残っているとは言え、ゲーム作るために人を勧誘しなければいけません。
シナリオについてはまだ倫也が書けるので何とかなりますけど、絵師に関してはかなりまずい状態です。
えりりに匹敵するフリーの絵師なんてそう簡単に見つかりませんし、そんな実力がある絵師が倫也の弱小サークルに来てくれる訳ありませんしねえ。
以前から知り合いとかそんな繋がりがないと。
あと倫也がシナリオを書くとするとプロデューサーとの兼務はかなりきついはず。
だからプロデューサーも探さなければいけません。
ホント良い人いませんかねえ(棒読み)。
原作と違うやんけ
今回の最後のシーン。詩羽先輩とえりりがいなくなった倫也。
でも大丈夫(精神的には)。
だってまだ加藤がいるから。
冴えカノ♭第10話より引用
そんなイメージを視聴者に刷りこむようなシーンですね。
メインヒロイン優遇し過ぎや。
他のヒロイン派の人間はそう苦言を言いたい。
まあそれは置いとくとして、びっくりしたのは加藤のセリフですよ。
倫也に向かって「デートのお誘い」って。
おい、そんなセリフは原作7巻にもGirlsSide第1巻にもないぞ(たぶん)。
まさかここで原作と違う展開を迎えるという合図なのか?
う~ん、次回どうなるのでしょうか?
まさか詩羽先輩派最後の拠り所の新幹線ホームのシーンがカットとかないですよね。
あれカットされたら詩羽先輩派がネットで暴れるかも。
次回は最終回。
原作の通りに終わるのか?
それともオリジナルエンドで冴えカノの展開を全部閉めるのか?
次回は絶対見逃せませんわ。
11話の感想記事はこちらからどうぞ。
冴えカノ♭第11話(最終話)「再起と新規のゲームスタート」の感想 「まだまだ倫也を巡る争いは終わらない?」