感想(ネタバレあり)
イゼルローン要塞失陥の責任を取らされる予定だったオーベルシュタイン。
しかし自分をラインハルトに売り込み、危機を脱します。
元々オーベルシュタインは自分に代わって帝国を滅ぼす殊勲を求めていたので今回のことは願ったり叶ったりだったのかもしれませんね。
第7話の感想記事を読みたい方は以下のリンクをご利用ください。
銀河英雄伝説【旧OVA版】第7話「イゼルローン攻略」の感想 「7度目にして同盟が要塞を奪取」
イゼルローン要塞失陥の責任を誰に取らせるべきか?
難攻不落と思われていたイゼルローン要塞陥落。
帝国の安全保障はすべてイゼルローン要塞があることが前提だったので、その衝撃は大きかったようです。
国政にほとんど興味を示さない皇帝でさえ事情を国務尚書に聞いたみたいですから。
まあ皇帝がイゼルローン失陥に興味を示そうが現状は変わりませんけど。
イゼルローン要塞を奪還するのはすぐには無理。
ということでまずはイゼルローン失陥の責任問題を片づけることになります。
ただ誰に責任を取らせるべきか?
要塞司令官の波平(初代)は同盟に捕らわれ、駐留艦隊司令官のナッパは玉砕。
イゼルローン要塞の最高責任者二人が責任を取れる状態になく、責任者をとる人間がいないのです。
この状態ですから帝国軍の最高幹部である三長官も責任を問われるのは必定。
3人の元帥たちは、少しでも責任を減らすため、駐留艦隊の幕僚でただ一人逃げ帰ったオーベルシュタインをスケープゴート(生贄)にするつもりのようですね。
危機をチャンスに変えたオーベルシュタインは凄い
このままだと責任を取らされる。
それを察知できないオーベルシュタインではありません。
すぐに自分を庇護してくれるパトロンを探します。
と言っても候補は3長官に対抗できるラインハルトぐらいしかいないでしょうけど。
案の定オーベルシュタインはラインハルトに面会を求め庇護を求めます。
丁度4話でキルヒアイスと知り合いになっていたので、その伝手で面会までこぎつけたのでしょうね。
アポイントを取る時に「キルヒアイス中将と知り合い」と言ってアポを取ったのかも。
オーベルシュタインは帝国に対する自分の心情を吐露し、見事ラインハルトに取り入ることに成功します。
帝国への恨みを暴露するなんて普通できません。
ラインハルトの帝国への忠誠が本物だったら、イゼルローン要塞失陥の責任以前に粛清させられたでしょうから。
ラインハルトの審査をパスしたオーベルシュタインは庇護してもらうことになります。
その代価としてラインハルトは出世のチャンスを捨てることに。
まあ帝国軍三長官の職はいつでもゲットできますからね。
今は地位より人集めということなんでしょう。
オーベルシュタインは危険だけど必要な人材
オーベルシュタインを助けることにキルヒアイスは否定的。
癖が強すぎるのでキルヒアイスはオーベルシュタインは危険過ぎると思ったのでしょう。
でも権力を握るには自分の手を汚すことを厭わないオーベルシュタインみたいな人間って絶対に必要ですからね。
特に今後は門閥貴族相手に渡り合っていかなければいけませんので。
その点汚いことをあまりできないキルヒアイスは不向き。
アンネローゼが絡めば汚いこともできそうですけど、キルヒアイスは。
そう思ったからこそラインハルトはオーベルシュタインを旗下に加えたのでしょうね。
しかしここでオーベルシュタインを自分の元帥府に招いていなかったら、たぶんラインハルトの覇業って途中で失敗していたでしょうね。
ラインハルトは良い買い物をしたと思います。
次回はまた帝国内の話です。
第9話の感想記事はこちらからどうぞ。
銀河英雄伝説【旧OVA版】第9話「クロプシュトック事件」の感想 「貴族の復讐にラインハルトが巻き込まれた」
今回のまとめ三行
- イゼルローン失陥で帝国軍三長官はスケープゴート探し
- オーベルシュタインが自分をラインハルトに売り込む
- オーベルシュタインがラインハルトの配下に