感想(ネタバレあり)
第24話の内容をまとめると以下のようになります。
- クーデター鎮圧を祝うの式典にヤンが参加
- ヤンがトリューニヒトと嫌々握手
- ヤンの元にメルカッツが亡命してきた
- トリューニヒトとその側近たちがヤンのことで密談
- 公爵となったラインハルトが帝国宰相に就任しローエングラム独裁体制発足
- 地球教が本格的に動き出す?
- キルヒアイスの墓碑銘は「わが友」
第24話のタイトルは「わが友」。
このタイトルを見れば誰だってラインハルトとキルヒアイスのことだけを思い浮かべるはず。
ところがどっこい、わが友というタイトルは「ラインハルトとキルヒアイス」だけでなく、「ヤンとラップ」そして「ヤンとジェシカ」も掛けていたのですね。
旧OVA版(石黒版)の26話(1期最終話)では、ラインハルトとキルヒアイスの絆ばかり強調されていたのと比べて、ここは本当に良かったと思います。
今回「わが友」というタイトルが付いてますが、今回はトリューニヒトが目立っていた感じ。
言葉だけの扇動政治家という印象が強いトリューニヒトですが、この人の政治センスは悪い意味で凄いです。
トリューニヒトに関しては旧OVA版より「あくが強くない」と思ってたら、十分あくが強い感じになってましたわ。
第23話の感想記事を読みたい方は下のリンクをご利用ください。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第23話「さらば、遠き日」の感想 「失っても歩みを止めることはできない」
第23話ではラインハルトが一番失ってはいけないものを失ってしまいます。それも自分の判断ミスで。
しかしラインハルトは止まりません。
盟友との約束を果たすために。
ヤンよりトリューニヒトの方が人間できてる?
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第24話より引用
クーデター鎮圧を祝う式典に出席するヤン。
クーデター鎮圧の立役者なので出席するのは当たり前。
しかしヤンの心は晴れません。
だってこの式典、主役がトリューニヒトだから。
クーデター発生を防げなかった責任。
普通だったらその責任を負うのは最高権力者であるトリューニヒトのはず。
しかしトリューニヒトは責任を負うどころか、あたかも自分がクーデターを鎮圧したような振るまいをする始末。
ヤンは以前「政治の腐敗とは政治家がわいろを貰っても社会がそれを非難できない状態」という風なことを言ってました。
現在の同盟はトリューニヒトを非難できない状態になります。
賄賂を貰ったという訳ではないけど、トリューニヒトの責任を問う声がないってことは、政治が腐敗しているのとほぼ同じような状態なんでしょうね。
いろいろなことが頭に浮かんでいるヤン。
そんなヤンにトリューニヒトが話掛けます。
式典を成功させるためには何を思っていようとトリューニヒトとヤンの握手が必要。
トリューニヒトが言っていることは正しいです。
だからこそ本当にムカつきますわ。
たぶんヤンも同じ気持ちだと思います。
あとヤンのトリューニヒト評。
ヤンはトリューニヒトをがん細胞に例えますけど、これほど絶妙な例えはありません。
実際トリューニヒトはがん細胞のごとく同盟の命数を吸っていくのですから。
でもヤンは何もできません。
仮にトリューニヒトを何とかしようとしたら、救国軍事クーデターを起こした奴らと一緒になってしまいますからね。
メルカッツがヤンを頼って亡命
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第24話より引用
帝国領侵攻作戦、そして今回の救国軍事クーデター。
これらの戦いで同盟は多くの人的資源を失いました。
そんな中唯一、同盟が得た人的資源がこのメルカッツだったと思います。
銀河帝国軍を支えた宿将。
そんな大物軍人がヤンを頼って同盟に亡命してきたのです。
もちろん罠の可能性もありますが、そんなこと言っている余裕はありませんからね。
まあ、人材的に帝国軍が圧倒的優位な状態にあるので、メルカッツを同盟に亡命させてバランスを取ろうとした。
そんな原作者さんの意図が見えるような気がしますが、これはこれで良かったと思います。
トリューニヒトと側近たちの密談
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第24話より引用
トリューニヒトとその側近たち。
こいつらが興味あるのは自分達の権力維持だけと言っても過言ではないでしょう。
だから帝国軍と戦うために必要な戦力であるはずのヤンでさえ、自分達の権力に立てつく(かもしれない)敵だと認識しているようです。
そもそもヤンがいなければ帝国軍の侵攻を止めることができず、自分達の権力どころか同盟自体どうなるかわからないのに。
ヤンが帝国軍相手に簡単に勝っちゃうからいけないのですよねえ。
トリューニヒトだけは側近たちと違いヤンを高く評価しているようですが、この先どうなるか?
地球教が本格始動
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第24話より引用
これまでフェザーンサイドの話のついでちょっとだけ出てた地球教。
その地球教が本格的に動き出すようです。
あんまりルビンスキ―を信じてないのですね。
まあ、野望丸出しの容貌と性格しているから仕方ないですけど。
さてこの地球教、旧OVA版見た方や原作組の方は、この地球教のヤバさと狡猾さはわかっているはず。
ラインハルトもヤンも地球教にはいろいろ苦労しますからねえ。
特にヤンの方は…。
あとdアニメストアの配信版だとこの地球教のシーンはCパートでした。
どうやら最終話の最後が地球教だといろいろあるので、NHK放送版は編集で変更されたようですね。
まあ、ラインハルトとヤンを最後のシーンに持ってくる方が綺麗な終わり方って感じがしますから仕方ありませんわ。
キルヒアイスの墓碑銘は「わが友」
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第24話より引用
最後のシーン。
ラインハルトがキルヒアイスの墓参りをし、キルヒアイスの墓の墓碑銘が明らかになります。
「わが友」。
どんな栄誉よりもキルヒアイスが喜ぶであろう言葉でしょうね。
キルヒアイスのためにもラインハルトは歩みを止めません。
キルヒアイスとの誓い、「宇宙を手に入れるために」。
同じころヤンはラップとジェシカの墓参りに。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第24話より引用
我が友という今回のタイトル。
ヤンと友人たちを現すものでもあったのです。
ここは本当に良かったですわ。
旧OVA版では「ラインハルトとキルヒアイス」に比べて、「ヤンとラップ」、そして「ヤンとジェシカ」は友人関係はそこまで強調されてなかったので。
ヤンとジェシカに至っては友人というよりは想い人同士って側面が強くなってたし。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第24話を視聴し終わって
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』の2期はこれにて終了です。
お疲れさまでした。
世間的には旧OVA版(いわゆる石黒版)と比較されて芳しくない評価をうけているようですが、DIE NEUE THESE単体で見れば十分成功作だと思いますよ。
第1期の最終話でも同じこと書いたと思いますが、原作準拠で原作でおかしいところを適時修正し、辻褄を会うようにしたのは評価されるべきです。
また作画的にも十分満足できる出来だったかと。
リメイク作でここまでクオリティが高い作品は他にありません。
もっと本作単体で評価して欲しいですねぇ。
まあ、もちろん不満が皆無だった訳ではありませんよ。
原作に拘り過ぎてテンポが悪くなったところもありますし、セリフも仰々しすぎるところもありましたから。
原作では今後も帝国と同盟、そしてフェザーンの戦いと騙し合いが続きます。
第3期のアニメ化期待しております。
【急告】「銀河英雄伝説 Die Neue These」続編(全24話)制作決定!さらに続編超特報PVも解禁!展開詳細は後日お知らせいたします! https://t.co/ge0a4IoE5Z #ノイエ銀英伝 #続編制作決定 pic.twitter.com/VaeuO0g6e3
— 銀河英雄伝説DieNeueThese (@gineidenanime) September 14, 2020
3期はやっぱり要塞VS要塞が一番楽しみですね。
主砲の応酬がどのように描かれるか今からワクワクが止まりません。
最後に、監督をはじめスタッフの皆さん、面白い作品を作って頂きありがとうございました。