感想(ネタバレあり)
今回第19話の内容をまとめると以下の通りとなります。
- ハイネセンに向かう前にシャンプールへ攻撃開始
- バグダッシュ中佐がヤン艦隊に潜入
- ヤン艦隊VS第11艦隊
- ジェシカが主導して反救国軍事会議の集会が開催
- ジェシカがクリスチアン大佐に殺害される
- 集会が暴動に
- 救国軍事会議が孤立
- ヤンの元にスタジアムの虐殺の報が届く
今回はドーリア星域会戦とジェシカの最期がメイン。
ドーリア星域会戦はともかく、ジェシカの最期は辛すぎます。
生きていれば同盟を民主国家として再生させる有能な指導者になってたかもしれないのに。
スタジアムの虐殺でジェシカが殺害されたことは結果的にヨブ・トリューニヒトに有利に働きます。
将来の政敵になりえたかもしれないジェシカをトリューニヒト憎しのはずの救国軍事会議が始末してくれたのですから。
ちょっとヨブさん運が良すぎですわ。
第18話の感想記事を読みたい方はこちらのリンクをご利用ください。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第18話「流血の宇宙」の感想 「反ラインハルトの急先鋒オフレッサーの運命は?」
第18話のメインはアルテナ星域会戦とオフレッサー上級大将の話。
レンテンベルク要塞で奮戦したオフレッサーですが、オーベルシュタインの謀略に利用されてあえない最期となりました。
バグダッシュ中佐の目的は?
ヤン艦隊に合流したバグダッシュ大佐。
第11艦隊がクーデター側に加担した情報をヤンに伝えます。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第19話より引用
ただバグダッシュはヤン艦隊に来た目的はヤンに味方するためではありません。
バグダッシュの目的はヤン艦隊に潜入してヤンを暗殺すること。
以前描かれたクーデター勢力の会合のシーン。
フォークがヤンの近くに工作員を潜りこませてヤンが敵対したら暗殺すべしと言ってましたが、その工作員として潜入してきたのがバグダッシュだったのです。
ただヤンやシェーンコップは簡単に見破り、バグダッシュは無力化されます。
まあ睡眠薬で眠らされただけですけど。
この辺はヤンもシェーンコップも甘いと思いますわ。
暗殺者なんて生かしておいてもロクなことになりませんから。普通は。
でもバグダッシュを生かしたことは後々ヤンたちにプラスに働きます。
ドーリア星域会戦開始
ルグランジュ中将とヤンはそれぞれ自分の指揮する艦隊に向けて演説します。
二人の演説の内容は真反対。
ヤンの演説は個人重視のモノで「国家がどうなろうとそんなこと関係ない」とも解釈できます。
後にこの演説を査問会で咎められることになるヤン。
この時は咎められるなんて考えもしなかったでしょう。
査問会でも「どこが問題なの?」と言い放ったくらいなので。
さて第11艦隊とヤン艦隊はドーリア星域で激突します。
ただしバグダッシュの情報で第11艦隊の作戦を知ったヤンは二手に分かれた第11艦隊を分断し撃破することに。
第11艦隊の別動隊をフィッシャーの分艦隊が受け持つ間に、第11艦隊の本隊をヤン艦隊の残りの戦力でフルボッコ。
グエンバンヒューの分艦隊が第11艦隊の本隊を分断し、その分断した敵を各個撃破するという戦法にルグランジュ中将はお手上げ状態。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第19話より引用
最終的にルグランジュ中将は自決し戦いは終わりました。
帝国領侵攻作戦で多くの戦力を失った同盟軍。
このクーデターでさらに1個艦隊失うことになるなんて痛すぎますわ。
帝国の内戦の介入させなければ御の字と考えていたラインハルトはこの戦果にニッコリだと思いますわ。
まあ現実は謀略の成功を喜ぶ余裕がないぐらいの大きな喪失感にラインハルトは苛まれることになりますけどね(意味深)。
バグダッシュがヤンに寝返る
睡眠薬で寝ているうちにすべて終わってしまったバグダッシュ。
しかしここ意気消沈しないのがバグダッシュの長所。
すぐさま情勢分析をしてヤンの方に寝返ることを決断します。
救国軍事会議に参加した士官ってどいつもこいつも正義感溢れる頑固者ばかりだという印象でしたが、バグダッシュみたいな機会主義者もいたんですねえ。
そんなバグダッシュの性格を見抜いたヤン洞察力も凄いですが、バグダッシュに銃を渡すヤンの度胸も凄いです。
いくらヤンの側へ寝返ったと言っても、ヤンを暗殺できる絶好のチャンスを得た場合、寝返りの寝返りをする可能性もゼロではありませんので。
結局バグダッシュはヤンを暗殺するという誘惑に勝ち、そのままヤンの味方をすることになります。
仮にバグダッシュが寝がえりのさらに寝返りをしていればユリアンに射殺されていたのは確実。
結果的にバグダッシュは命拾いした形に。
ユリアンの詰問と殺気にビビったのか、バグダッシュは今後ヤンやユリアンに協力し続けることになります。
機会主義者だったのに、義理堅い人間に性格を変えたようですわ。
ジェシカが殺害されて抗議集会は暴動へ
ドーリア星域会戦と並ぶ今回のメイン。
それがスタジアムの虐殺と呼ばれる事件です。
内容を簡単に書けば救国軍事会議に批判的な者たちが集まって抗議集会をやろうと思ったら、救国軍事会議のクリスチアン大佐がやってきた。
そしてジェシカの言葉にクリスチアン大佐が激高し、ジェシカを殺害してしまったところで暴動に発展して、市民側に2万人、救国軍事会議側に5000の死者を出したと。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第19話より引用
軍事勢力が反抗的な市民に銃を向ける。
現実世界でもよくあることですが、やるせないですね。
仮に今回抗議集会鎮圧のためにやってきた軍人がクリスチアン大佐でなく、もっと平和的に鎮圧できるような軍人だったならば、ジェシカは逮捕拘留されるくらいで済み、暴動に発展しなかったかもしれないのに。
またジェシカもわざわざ怒らせるようなことを言ったらいかんでしょ。
クリスチアン大佐のやり口を見てどんな性格か簡単にわかるはず。
こんな奴は激高すると何をしでかすかわかりませんからね。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第19話より引用
まあ、ジェシカは信念を曲げないからこそ多く民衆から支持を集めたので、性格的に信念を曲げることができなかったのかもしれません。
今回の事件、後にスタジアムの虐殺と呼ばれることになりますが、救国軍事会議の天下が続けばこの名前で記憶されることはないでしょう。
つまり救国軍事革命は…。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第19話を視聴し終わって
今回はここで終了。
救国軍事会議は孤立し情勢はヤン側有利になりましたが、ヤンの喪失感は想像できないほど大きいことでしょう。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第19話より引用
ヤンに責任はありませんが、それでもジェシカを救えなかったことはヤンにダメージを与えたのは確実。
サングラスで目を隠さなければ人と会話できないくらいの状態だったんでしょう。
ただジェシカを振り変えるようなことは今後ほぼないんですよね。
ヤン自身思い出すのが辛いのでわざと思い出さないようにしたのかもしれませんが。
さて次回のタイトルは「惨劇」。
次回は帝国側の話だとすれば、例の熱核兵器でやっちゃうお話なんでしょうかねえ。
第20話の感想記事はこちらからどうぞ。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第20話「惨劇」の感想 「ラインハルトは攻撃を故意に見逃した?」