感想(ネタバレあり)
第18話の内容をまとめると以下の通りになります。
- シュターデンの策が採用される
- アルテナ星域でミッターマイヤーが勝利
- レンテンベルク要塞攻防戦が始まる
- オフレッサー一人のためにミッターマイヤーとロインエンタールの多くの部下が犠牲になる
- ラインハルトがオフレッサーに激怒
- オフレッサーを捕縛
- 裏切り者としてオフレッサーは処分される
- キルヒアイスとボリス・コーネフの対面
今回はアルテナ星域会戦とレンテンベルク要塞攻防戦が主に描かれていますが、メインはオフレッサー上級大将だと思います。
ラインハルト嫌いで名高いキャラで、今回ラインハルトと共にその姉であるアンネローゼまで侮辱することに。
侮辱した時点で生きて天寿を全うするという可能性はゼロになったと思います。
仮にガイエスブルク要塞に帰るのを拒んでもシスコンのラインハルトが生かす訳ないですから。
第17話の感想記事を読みたい方はこちらのリンクをご利用ください。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第17話「ヤン艦隊出動」の感想 「最終目的地は首都星ハイネセン」
第17話は同盟Sideのお話。
首都星ハイネセンでクーデターが発生し、クーデターの首謀者がグリーンヒル大将だと判明し、ヤンがクーデター鎮圧のために艦隊を出撃したところで終わりました。
シュターデンの策が貴族たちの野心に火を付ける
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第18話より引用
シュターデンが提案した策。
別動隊を使って帝都を襲撃し皇帝を奪うというもの。
普通に考えたら良い策です。
皇帝を失えばラインハルト陣営から落伍者が出るかもしれませんし、賊軍討伐の旗印を失うのですから。
ただこの策が有効なのは貴族たちの意思統一ができており、一糸乱れぬ行動が取れる場合のみ。
でも貴族たちの思惑はさまざま。
だって現状どの貴族たちもラインハルトとの戦いは前哨戦に過ぎないとしか思っていませんので。
本当の戦いはラインハルトを倒した後、ブラウンシュバイク公とリッテンハイム侯の間で起こるであろう権力闘争だと思っているのです。
だから貴族たちの多くは本当の戦いに備えて利己的に動こうとするため一糸乱れぬ行動なんて無理。
また皇帝を奪った者はラインハルトに致命傷を与えるだけでなく、次の戦いのキャスティングボードもまで握ることができます。
そりゃあ貴族たちはこぞって皇帝を救う別動隊の指揮を取りたいと思いますよ。
ただでさえまとまりを欠いているのにさらに悪化してしまう。
本当にシュターデンは余計な提案をしたものですわ。
アルテナ星域会戦はミッターマイヤーの快勝
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第18話より引用
旧OVA版のアルテナ星域会戦はヒルデスハイム伯などの貴族たちに突きあげを食らったシュターデンが可哀想な感じに描かれていましたが、本作ではそんな描写なし。
シュターデンもヒルデスハイム伯もミッターマイヤーの引き立て役になっただけと言えます。
シュターデンに関してはミッターマイヤーを戦う前にさっさと逃げてますからね。
旧OVA版では中間管理職の悲哀を感じる描かれた方だったのに、今回はただ単に逃げ足だけ早い凡将って感じです。
一方のミッターマイヤー。
シュターデンとヒルデスハイム伯が挟撃のために動いた瞬間を逃さず、各個撃破する手腕はさすがです。
でもまさか機雷源の中を突破するなんて無茶過ぎますわ。
ミッターマイヤーの緻密さと大胆さを描きたかったのでしょうかねえ。
レンテンベルクでの死闘
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第18話より引用
シュターデンが逃げ込んだレンテンベルク要塞。
この要塞を放置することもできないのでラインハルトはミッターマイヤーとロイエンタールの劫略を命じます。
ただし今後リップシュタット貴族連合と戦う橋頭保とするために占領しろと。
攻略するだけだったら艦砲ぶち込んで沈黙させてもいいでしょうけど、占領するとなると内部に侵攻しなければなりません。
しかしここで1つ問題点が。
それはこのレンテンベルク要塞を守っているのが装甲擲弾兵総監であるオフレッサー上級大将だということです。
原始時代の勇者だと侮蔑されてますが、白兵戦ではほぼ無敵。
ゼッフル粒子を散布して銃火器を使えない様にしている以上、白兵戦でなんとかしなければいけませんが、完全に無理ゲー状態です。
そりゃあオフレッサーも調子に乗ってラインハルトやアンネローゼを侮辱するようなこと言いますよ。
これに怒ってラインハルトが前線に出てきてくれればオフレッサーの手でラインハルトを葬るチャンスとなりますから。
ただアンネローゼを侮辱したのはやり過ぎだったと思います。
これでラインハルトの中にはオフレッサーを生かすという選択肢はなくなったと思うので。
自分のことはともかく、アンネローゼのことになるとすぐに激情するところがラインハルトの数少ない欠点ですからね。
結局オフレッサーはミッターマイヤーとロイエンタールの策で捕らえられることに。
これで一件落着…とはならないのが本作なんですよねえ。
オフレッサーの最期
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第18話より引用
ラインハルト陣営から釈放されたオフレッサー。
名目はラインハルト陣営とリップシュタット貴族連合の和睦の仲介をしてもらうため。
もちろんラインハルトはそんな気ありませんけどね。
あくまでオフレッサーをリップシュタット貴族連合に帰らせるための方便だったんでしょう。
捕虜になった以上生き恥はさらさないとか言い出して自害されると計画が台無しなので。
さて帰還したオフレッサーは処刑されます。
ラインハルト陣営に寝返った裏切り者として。
仮にラインハルトがオフレッサーを自分の手で殺せば、オフレッサーは裏切らなかった忠臣として名前が未来永劫語り継がれます。
しかし裏切り者として貴族連合に処刑されたら、オフレッサーは未来永劫裏切り者という汚名がずっと付いてくるのです。
またそれだけではありません。
オフレッサーはラインハルト嫌いの急先鋒であり、そんなオフレッサーでさえもラインハルトに寝返ったという事実(本当は事実じゃないけど)は貴族たちに相互不信の種をばら撒くことに。
原作に書かれていたことですけど、本当にこの計画えげつないです。
こんなこと考えつくオーベルシュタインおっかないですわ。
オフレッサーの最期のシーン。
死ぬ直前にオフレッサーはミュッケンベルガーから聞いた言葉を思い出してましたが、ここで使うためにオフレッサーとミュッケンベルガーが会うオリジナルシーンを入れたのですね。
オフレッサーの後悔と先を読めなかった武人の無念さがより強く感じられたと思います。
キルヒアイスが出会った商人は何者?
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第18話より引用
今回の最後のシーン。
キルヒアイスはある商人と出会うシーンでした。
ある商人の名前はボリス・コーネフ。
この時点では地球教の信者を輸送する普通の商人ですが、結構重要なキャラとなります。
正直コーネフ船長はカットしてもいいと思いますけど、あえて入れたということはさらに先までアニメ化する予定なんでしょうねえ。
コーネフ船長が一番活躍するのはあるキャラと共に地球に行った時。
まだまだ先は長いですわ。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第18話を視聴し終わって
今回はここで終了。
オフレッサーは無念の最期でしたね。
レンテンベルクで勇戦したのに裏切り者として処断されたのですから。
さて次回はドーリア星域の会戦。
ヤン艦隊とクーデター側の第11艦隊がドーリア星域で激突します。
そしてその後は…。
第19話の感想記事はこちらからどうぞ。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第19話「ドーリア星域の会戦」の感想 「スタジアムの虐殺で同盟は有能な政治家を失う」