感想(ネタバレあり)
第16話の内容をまとめると以下の通りです。
- ヒルダが父であるマリーンドルフ伯爵を説得
- ヒルダがマリーンドルフ伯爵家はラインハルトに味方すると伝える
- リップシュタット盟約の成立
- メルカッツがリップシュタット連合の総司令官に就任
- アンネローゼ誘拐失敗
- 帝国で内戦勃発
- ラインハルトが帝国軍最高司令官に
- リップシュタット貴族連合の公文書に記載される名前は「賊軍」に決定
今回は帝国Sideのお話。
リップシュタット貴族連合が成立し、ラインハルト陣営との内戦が勃発します。
ほぼ原作通りの展開ですが、オフレッサーとミュッケンベルガーの話は原作にも旧OVA版にもないオリジナル要素。
いいですねえ、ラインハルトの実力を認めているミュッケンベルガーと実力を認めていないオフレッサーの対比がわかりやすく描かれて。
こういうシーンは今後もどんどん入って欲しいですわ。
第15話の感想記事を読みたい方は以下のリンクをご利用ください。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第15話「嵐の前」の感想 「ラインハルトと卑怯者に踊らされる者たち」
第15話では同盟と帝国との捕虜交換が行われ、その際故国に戻ってきたリンチによってクーデター勃発の火種が撒かれたところで終わりました。
ヒルダがマリーンドルフ伯爵を説得してラインハルトの味方にさせる
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第16話より引用
マリーンドルフ伯爵の娘であるヒルダ。
彼女が説得してマリードルフ家はラインハルトに味方することになります。
普通の貴族ならブラウンシュバイク公に味方する方が良いと考えるところですが、ヒルダは以下の理由でラインハルトが勝つと断言します。
- ラインハルトには大義名分がある
- ブラウンシュバイク公とリッテンハイム侯は一時的に手を結んだだけ
- 指揮系統がある
- 下級貴族の生まれだから平民出身の兵士たちが支持する
理路整然として簡略。
ヒルダがの優秀さがよくわかります。
ヒルダは同時にマリードルフ伯爵家以外の貴族はどうなってもいいと言うことを忘れません。
ラインハルトがやろうとしているのは古い社会の破壊。
つまり貴族も破壊対象に入っているのです。
それを理解しているからこそ、自分の家以外の貴族のことは知らんとヒルダはラインハルトに伝えたのでしょう。
大事なことはマリーンドルフ伯爵家を守ることなので。
後にラインハルトに秘書官となるヒルダですが、ラインハルトでなくても部下に欲しいと考える人多いと思いますわ。
リップシュタット貴族連合が成立
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第16話より引用
娘を女帝にすることができなかったブラウンシュバイク公とリッテンハイム侯。
敵の敵は味方という理論で手を結び、一緒にラインハルトとリヒテンラーデ公を潰すことを宣言します。
これがいわゆるリップシュタット貴族連合です。
参加貴族多数、兵力もラインハルトの軍を遥かに凌駕。
まあ、貴族たちが自信満々なのも頷けます。
バカしかいないので、戦争の結果は兵力だけで決まると思っているのでしょうねぇ。
オフレッサーが浮かない顔の理由は?
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第16話より引用
リップシュタット連合成立の会合に出席しているオフレッサー上級大将。
ラインハルト嫌いの急先鋒であるオフレッサーですがなぜか浮かない顔をしています。
その理由は前宇宙艦隊司令長官だったミュッケンベルガー退役元帥との会話が原因でした。
オフレッサーとしてはミュッケンベルガーがリップシュタット貴族連合軍の総司令官に就いて、ラインハルトと雌雄を決してくれると信じていたのでしょう。
しかしミュッケンベルガーの口から出たのはラインハルトを称賛するような言葉。
信じていた人と違う考え方だったことがショックだったのでしょう。
原作でも旧OVA版でもなかったこのシーン。
オフレッサーと言えば、強いけど頭が弱い戦馬鹿というのが一般的な銀英伝ファンの認識でした。
その認識を壊さない範囲で、オフレッサーでも落ち込んだり考えたりすることがあるんだと描いたのは見事だったと思います。
このシーンが後のレンテンベルク要塞攻防戦やその後のオフレッサーの話にどのように影響していくるか楽しみです。
メルカッツが貴族連合軍の総司令官に
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第16話より引用
自分自身がリップシュタット貴族連合軍の総司令官に就任し、武勲を独占して内戦の後の発言力を強化しようと思ってたブランシュバイク公。
しかしこんなこと誰でもすぐにわかります。
そして一時的に手を結んでいるにすぎないリッテンハイム侯は最もらしい理由を付けて総司令官は軍人プロパーの人物にするべきだと主張し譲りません。
結局ブラウンシュバイク公も折れて、総司令官は軍人から選出することに。
そして選ばれたのはアスターテ会戦でラインハルトと共に戦ったメルカッツ上級大将でした。
メルカッツ自身はミュッケンベルガー同様、ラインハルトの才能を認めており、リップシュタット貴族連合の層総司令官なんて御免被りたいところでしょう。
でも結局総司令官に就任することになります。
ほぼ脅迫に屈した形ですが。
仮にここでメルカッツが家族を連れてラインハルトの元に走れば歴史は大きく変わっていたことでしょう。
今後のストーリーを知っている原作ファンや旧OVA版はここが歴史の大きな分岐点だったと思うはずです。
それくらい重要なところだったと思います。
暗殺計画失敗で内戦勃発
ラインハルトが死ねばリヒテンラーデ公と現皇帝は武力の後ろ盾を失うことになります。
つまり内戦しなくてもラインハルトさえ消してしまえばいい訳。
それを理解したブラウンシュバイク公の部下であるシュトライト准将とフェルナ―大佐は公爵にラインハルト暗殺を進言しますが、却下され不興を買うことになります。
勝つとしても見栄えが良い勝ち方で勝ちたい。
たぶんブラウンシュバイク公の本音はこんなところでしょう。
貴族って実よりも名分を尊びますからね。
そしてラインハルトを倒した後に絶対に起こるであろうリッテンハイム侯との第2ラウンドを有利に運ぶためには真正面からラインハルトに勝たなければならないという想いもあるのでしょう。
こういうところは貴族らしいです。
ただ結局フェルナ―大佐は独断で動いてしまいます。
ラインハルトは無理そうだから姉のアンネローゼを誘拐する作戦に切りかえますが、防御を固めていたラインハルト達に一網打尽にされてしまいます。
フェルナ―に銃を向けるキルヒアイスの顔。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第16話より引用
ここまでの形相は見たことありません。
正直ラインハルトの命を狙っていればここまでキルヒアイスは怒らなかったと思います。
まあ、そういうことです(意味深)。
この計画失敗が引き金となり、事実上の内戦勃発。
リップシュタット貴族連合の有力貴族たちは帝都オーディンを離れる一方、ラインハルトは軍務省と統帥本部を占領して軍部の権力をすべて掌握します。
そしてラインハルトはリップシュタット貴族連合討伐のために帝国軍最高司令官に任命され、公文書で賊軍とされたリップシュタット貴族連合軍を討つべく出撃します。
ここまではラインハルトのほぼ計算通り。
計算違いはヒルダのような優秀な貴族も存在していたことぐらいでしょう。
でもこの後は違います。
いろいろな計算違いや誤算が発生し、ラインハルトは失ってはいけないものを失うことに。
まあ、何を失うかはそのうちわかると思います。
たぶんフラグが立つと思うので。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第16話を視聴し終わって
今回ここで終了。
帝国で内戦が勃発し、ラインハルトは貴族連合との戦いに集中しなければいけません。
その間、同盟が介入してこないように仕組んだラインハルトですが、それが次回身を結びます。
次回は同盟Sideに話に。
次回も楽しみです。
第17話の感想記事はこちらからどうぞ。
『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE』第17話「ヤン艦隊出動」の感想 「最終目的地は首都星ハイネセン」