感想(ネタバレあり)
劇場公開されたものをテレビアニメに再編集した本作。本編の主人公アムロを凌駕する人気を誇るシャア誕生までの軌跡が描かれます。
この第1話は主人公のキャスバル(後のシャア)とキシリアがジンバラルの屋敷で対峙するところまでとなります。
「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星」
4月29日スタートです。
NHK総合 月曜午前0:35(※日曜深夜)(関西は1:09)番組サイトに予告動画を公開しました!
LUNA SEAさんのオープニングテーマ(第1話~)
「宇宙の詩(ソラノウタ) ~Higher and Higher~」も↓https://t.co/VEGe2FOJdk— NHKアニメ (@nhk_animeworld) 2019年4月18日
私のようにファーストガンダムについてある程度知識がある人間だったら、面白いでしょうけど、ファーストガンダムを見たことない初見さんには辛い内容だったかもしれませんね。
ジオンダイクンって誰?どうしてザビ家とラル家は争っているの?わかんないこといっぱいですもん。
せめて最初に時代背景ぐらい説明した方が良かったかもしれませんね。アースノイドとスペースノイドの対立、地球連邦のサイド3に対する締め付けなどを。
ジオン亡き後の権力闘争(サビ家VSジンバラル)
サイド3の指導者ジオンズムダイクン。
スペースノイドの希望となっている人物ですが、実際は性格的に難ありの人物にしか見えませんでしたね。
まあ、実際世間で優秀と言われている人も、家族の前ではこんなもんなのかもしれません。
でも仕方ありませんよ。家族以外の連中からは救世主だの、偉人だの言われても、本人からすればプレッシャーでしかありませんから。
だから演説する前にジオンが死亡したシーンも、暗殺されたというよりは本当に突然死したように見えました。プレッシャーに押しつぶされたのかもしれません。
ジオン自身はここで死ぬのは心残りだったかも。しかしある意味幸せだったとも思えます。
だってジオンが連邦に自治権拡大の要求をしてもそれを連邦が受け入れる可能性ありませんでしたからね。
ここでサイド3だけ優遇したら後の5つのサイドも同じように自治権拡大を連邦に要求してくるでしょうから。
最終的にサイド3は一年戦争を経てある程度の自治権を得ますけど、それができたのはザビ家のおかげ。
ジオンがそのまま生きていてサイド3を治めても途中で挫折していたと思いますわ。
ただしジオン共和国も自治権を得るために多大な犠牲を払いましたけどね。
ザビ家とラル家の対立に巻き込まれるジオンの遺児たち
ジオンが死に、サイド3全体が悲しみに包まれている最中、ジオンの跡目争いが始まります。
争っているのはジオンの側近だったデキンザビとジンバラル。
ただどう見てもジンバラルの方に勝ち目はなさそうですよね。だってそれぞれの子供の能力に差がりすぎですもん。
別にジンバラルの息子であるランバラルが無能と言う訳ではありません。
人望があり、子供に優しく、気さく。人間性だったらザビ家の一族よりも遥かに上ですが、権力欲がなさすぎ。これではザビ家の人間に勝てそうにありませんもん。
今回ザビ家の次男であるサスロザビが爆弾で暗殺されますけど、あれをやったのはたぶんキシリア。
自分の邪魔になる人物だったら家族でも容赦なく消す。これぐらいのことをやってのけないと権力は握れませんよ。
でもキシリアってこの頃からこんな性格だったんですねえ。その性格がゆえに一年戦争の終盤、ア・バオアクーでの戦闘中にあれをやったのでしょうね。
結局詳しいことが描かれないうちに権力闘争はザビ家の勝利。そしてザビ家の狙いはジオンの遺児たちに。
そりゃあそうです。ザビ家が権力を握っても、それにサイド3の市民が従うかどうかわかりませんからね。
それに民衆って悲劇のヒーローやヒロインが大好き。連邦との闘争の途中で命を落としたジオンダイクン。そして彼の幼い子供たち。ホント民衆が喜びそうなシチュです。
ザビ家が遺児たちをほっとく訳ありません。利用できるうちは利用する。そういう算段なんでしょう。そしてジンバラルの家にやってきたキシリアも当然そのつもり。
ただジオンの遺児を甘やかすといろいろ面倒になるから今のうちから教育しておく。ザビ家に盾つかないように。
そういう思惑でキシリアはキャスバルに手錠をして脅したのかと。でもキャスバルはそんなことで従うような優しいガキではなかった。
この辺の負けん気が、ザビ家に面従腹背して最終的にあれをやってのけるシャアに繋がるのだと思います。
ファーストガンダムについていろいろ知っていれば知っているほど面白いです。逆に知識がなければ?マークでいっぱいになるかもしれませんけどね。
まあ制作側としてはファーストガンダムを見たことある世代がメインターゲットで、それ以外は何となく流れが分かってもらえればいいと考えていそうですけど。
第1話の終わり
今回はここで終了です。
ジオンダイクンが死んで、その跡目争いはザビ家が勝利。焦点はザビ家がジオンの遺児であるキャスバルとアルテイシアをどうするかということに移ります。
前述したようにザビ家としてはジオンの遺児は連邦と対峙するための旗印に使えますからね。だから今は遺児たちを擁護するという姿勢なんでしょう。
ただキャスバルが成長していろいろできるようになると逆に厄介者になりそうですけど。つ~か、その通りになってザビ家が大変な目に合うのですけどね。
次回はキャスバルたちとジンバラルの動向がメインとなるはずです。一体彼らはザビ家の脅威からどう逃れるのか?
次回も楽しみです。
次回第2話の感想記事はこちらからどうぞ。
機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜赤い彗星 第2話の感想 「サイド3から脱出」