感想(ネタバレあり)
今回はヤンとロイエンタールという稀代の用兵家たちの知恵比べ回です。
ただちょっと作画がイマイチなのが残念ですけど。
しかしまあ、帝国軍の旗艦に白兵戦を仕掛けるなんて。
ローゼンリッタ―って本当に命知らずだですわ。
第42話の感想記事を読みたい方は以下のリンクをご利用ください。
銀河英雄伝説【旧OVA版】第42話「鎮魂歌への招待」の感想 「またユリシーズが敵を連れてきた」
司令官が白兵戦するという斜め上の展開
ロイエンタール率いる帝国艦隊はイゼルローン要塞正面に陣取るとすぐに攻撃を開始します。
当然要塞主砲トールハンマーの射程外から攻撃するだけなので要塞には傷一つつかないはずです。
個人的にはそのまま攻撃させておけばいいと思いますけど、ヤンは何を思ったのか艦隊を出撃させます。
ヤンとしては後方に回りこまれて同盟本国との補給線を断たれるのを恐れたのか、ロイエンタールに秘策があるかもしれないと恐れたのかのかもしれませんけど、ちょっとここで艦隊を出撃させるのはどうなんでしょうかねえ。
今までの話でイゼルローンに肉薄するためにはトールハンマーを無力化しなければいけません。
そして要塞の無力化に成功したのは、ヤンがシェーンコップたちを潜入させて要塞自体を無力化した時と、第5次イゼルローン攻略戦でシドニーシトレ大将が行った並行追撃による敵味方入り乱れての乱戦に持ちこんだ時の2回しかありません。
現在の状況では前者は無理ですので、帝国軍が狙うのは後者。
だとすると艦隊出撃させるのは禁じ手のはずなんですけど。
ちょっとこの場面、ヤンがしくじった感じがしますね。
でもすぐに対応するのがヤンの凄いところ。
乱戦に持ちこまれたことを逆用してロイエンタールを嵌めようとします。
まず自分の旗艦であるヒューベリオンを出撃させて耳目をすべてヒューベリオンに集中させると、その間にロイエンタールの旗艦トリスタンに強襲揚陸艦で殴りこむという何か将来的にまた出てくるような手段を用います。
「ロイエンタールの旗艦の周りに護衛艦はいないのかよ」と突っ込みたくなりますけど、ともかくヤンの策は成功。
逆にロイエンタールは白兵戦をやるはめに。
それも相手はローゼンリッターとシェーンコップ。
シェーンコップは要塞防御指揮官の癖にまだ前線に出て戦っています。
いい加減リンツやブルームハルトに任せればいいのにと思いますけど、シェーンコップから見たらまだまだ任せることができないのかもしれませんね。
シェーンコップはたまたまロイエンタールと遭遇。斧で殴り掛かりますけど、ロイエンタールもすかさず反撃。
その間に帝国兵が駆けつけシェーンコップは泣く泣く撤退します。
でも外は帝国軍の艦が集まっているでしょうにどうやって強襲揚陸艦はイゼルローン要塞に帰りついたのでしょうか?
ホント疑問です((+_+))
予定通り戦線は膠着しロイエンタールは援軍を要請
その後はロイエンタールが艦隊を小規模に分けて何度も繰り出しイゼルローン要塞をちょこまかと攻撃しますけど、また乱戦に持ちこまれるのを恐れたのかヤンは艦隊を出撃させず要塞の砲塔やトールハンマーで反撃するだけにとどめます。
その結果戦線は膠着。
ロイエンタールは帝国本国に救援を要請します。
これは自然な流れですけど、すべてラインハルトの脚本通り。
援軍の要請を待っていたラインハルトはミッターマイヤーらをイゼルローン回廊に派遣します。
もちろんミッターマイヤーが行くのはイゼルローン回廊ではありませんけど…。
まさかこのミッターマイヤー艦隊の目的地がイゼルローン回廊ではなく、もう一つの回廊なんて誰も予想できなかったでしょうね。
「帝国軍はイゼルローン回廊を突破しないと同盟領に侵攻できない」。みんなこの常識に囚われているので。
銀河英雄伝説【旧OVA版】第43話を視聴し終わって
今回はここで終了です。
ヤンとロイエンタールの知恵比べ。
艦隊戦からの白兵戦という熱いシチュエーションですけどホント作画が残念です。
私が視聴しているのはDVD版。
これでもオリジナルに比べると作画がマシになっているのですけど、それでもところどころ見るに耐えないところがあります。
手直しするならもうちょっと全面的にやってほしかったですね。
まあだからこそアニメ版を再び作ることになったのかもしれませんけど。
第44話の感想記事はこちらからどうぞ。
銀河英雄伝説【旧OVA版】第44話「フェザーン占領」の感想 「フェザーンが占領され愚者が一人退場しました」
今回のまとめ三行
- ヤンVSロイエンタール
- シェーンコップが歴史を変えるのに失敗
- いよいよ帝国軍がフェザーン回廊へ